引越しコラム column

引越しで幼稚園を転園、気になる子どもの気持ちとは?


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引越しで転園することになったけれど、子どもは新しい環境に慣れるのだろうか?子どもの気持ちはどうなのだろうか?と、引越し先のことであれこれ悩むことがあるかもしれません。けれども幼稚園ぐらいの年齢の子どもたちにとって大切なのは、仲良しのお友達と別れることを心配するよりも、その日一日が楽しいかどうか、にあると思います。

幼稚園の頃に転園したお子さんに、以前のお友達だった子やその時の幼稚園の様子を小学校高学年になってから聞いてもあまり覚えていない、と答えます。それぐらい5~6歳の子どもの記憶はあやふやで、次々と起きている新しいことを吸収するのにたくさんん使われるためなのか、殆ど忘れてしまうようです。

一番不安に感じているのはむしろお子さんではなくて、母親の方ではないでしょうか。前の幼稚園で仲良くしていたママ友たちと別れるのがつらい、新しいところはどうだろうか、と不安になっていはいないでしょうか。子どもは別れるときはそれなりに寂しいという気持ちを持つことでしょうが、親が思っている以上に新しい環境にどんどん順応していきます。お母さんがあまり不安に思っているとそれは、子どもに敏感に影響しますから、あまり神経質に考えすぎないようにしましょう。

 

子どもの年齢と特徴

3歳から4歳くらいの年齢の子たちはまだお友達と遊ぶことを好まずに一人遊びする子もたくさんいます。お友達と仲良く遊んでいるようでも、それぞれ自分の好きなことをしたりしているものです。

5歳すぎになってようやく仲間と遊ぶ楽しさを少しずつ覚えていきますが、まだまだごっこ遊びをする相手がいて楽しいという程度で、友だち同士の結びつきは大人が思っているようなものではありません。「大丈夫、新しい幼稚園でも楽しいことがいっぱいあるよ、お友達がたくさんできるといいね!」と楽しみにする気持ちを伝えてあげましょう。

入園するときはあんなに泣いたお子さんが、転園した時には親が拍子抜けするほどすんなりとなじんだということもあるものです。お子さんの力を信じてあげましょう。

それでもとても人見知りが強くてという場合には、お子さんが「もうお母さんはいなくてもいいよ」と思えるまでゆっくり待ってあげる気持ちでいましょう。引越しの片付けも忙しいでしょうが、慣れるまではいつもよりもたくさんお子さんといる時間を増やしたり、絵本をたくさん読んであげたりしてお子さんの気持ちに寄り添うようにしてあげると不安もなくなっていくでしょう。

 

幼稚園の選び方

せめて親ができることと言えば、引越し先での幼稚園選びでしょうか。引越し前か、引っ越したあとにお子さんを連れて候補の幼稚園を実際に見学に行って見ることをおすすめします。なるべく園児たちが遊んでいることを見ることのできる時間帯に行くのがいいでしょう。園の様子や先生がたのお子さんへの接し方を見て雰囲気を知ることが出来ます。

園舎や園庭の様子を見て、お子さんがどんな顔をされるか見てください。ここで遊びたい、と強く思うことができるでしょうか。ここに毎日通うことになることを望むようになるでしょうか。見学に行ったら園児たちが寄ってくるかもしれません。声をかけてくるでしょうか。そんな様子からうかがい知ることが出来るでしょう。

いくつか尋ねるとその違いもよくわかってきます。ご自分のお子さんの個性に合うと思われるところを探してください。

園の方針がご家庭の教育方針と合っているかどうかも大事です。お子さんはどんな環境で育ってほしいのかをよく考えて選びましょう。家から園までの距離、バスで通うのならばバス停の位置、お弁当なのか給食なのか、入園前に用意するものなど、具体的なことも調べておきましょう。

とはいえ、園選びはあまり神経質になる必要はありません。どんな場所でもいったん入ってしまったらきっと楽しむことができる、と親が大きくかまえて自信をもって我が子を送り出すこと、これに勝るものはないからです。

 

前の幼稚園と比べないこと

新しいところに移ったら注意しておきたいのは、今まで通っていたところがとても気に入っていた時ほど、前の園とつい比べて見てしまうことです。前のところはこうだったのに、という不満や不安が出てくることもあるかもしれませんが、それはお子さんの前では決して言わないようにしましょう。どこの園に入ってもそこでの良さがあるはずです。良いところをみつけて積極的に評価している様子をお母さんがお子さんに見せてあげることが大切です。

 

新しい環境に早く馴染むには

園児たちは興味津々で新しく入ってきた子に近寄ってくるでしょう。すぐに気の合うお友達も見つかります。でも一人で遊ぶことが好きな子もいますから、すぐにお友達が出来なくても心配は無用です。はじめのうちは担任の先生とちょくちょく話してお子さんの様子をうかがいましょう。

早く新しい環境に慣れるには、バス通園よりも徒歩で通園した方がほかのお母さんたちと話したり、子どもたちが遊ぶ約束したりしやすいかもしれません。同じクラスにいるお母さん方にも遠慮せずに話しかけてみましょう。帰り道、お子さんが何か話したい様子を見せていたら、何をして遊んだのかたくさん聞いてあげてください。何も話したくない様子だったらそれもよし、「おかえりなさい!」と元気に迎え入れて、おいしいおやつやごはんを用意してあげましょう。

可能ならば役員や何かの担当をを引き受けるのも早く慣れる良い手です。園に足を運ぶ機会も多くなり、自然と周りの環境に慣れていくことでしょう。もし不安そうにしていたのならば、慣れるまでは休日に、前に住んでいたところのお友達と合う約束をするとか、家族で楽しいことをする計画を立てるとか、お子さんといっしょに楽しめることをするのも良い気分転換になるでしょう。

 

まとめ

慣れるべきなのはお子さんではなくて、むしろお母さんのほうなのかもしれませんね。不安な思いはあるかもしれませんがお母さんの方が新しい場所での生活を楽しもうとして積極的に取り組んでいけば、いつの間にか以前からそこに通っていたこのようになっていることでしょう。