引越しコラム column

妊娠初期に体重増加!太る原因と対策について


 

妊娠初期というと、つわりで食欲がなくなって体重が減少する時期…そう思われている方、きっと多いのではないでしょうか?

でも実際は、妊娠初期に体重が増加することは決して珍しいことではありません。

ここでは、妊娠初期に太る原因やその対策、注意すべきことや体重増加の目安についてご紹介します。

 

妊娠初期に太る原因とは?

まず妊娠初期とは、妊娠2~4ヶ月(妊娠4週から15週)の期間のことを言います。

妊娠中の理想的な体重増加の目安は、BMIによって違いはありますが、概ね下記の通りです。

【妊娠前のBMI値】

BMI<18  10~12㎏

BMI 18~24(標準) 7~10㎏

BMI>24  5~7㎏

 

体重が増えていくのは、妊娠中期以降が一般的には多いですが、初期に体重が増加する要因としては次のようなことが考えられます。

 

食べづわり

食べづわりとは、空腹時に気持ちが悪くなり、食べることでその症状が治まることを言います。
何かを口にしていないと気持ちが悪くなってしまうため、気にせず食べてしまうと体重が増えてしまうのです。

食べづわりの場合は、高カロリーのものを好きなだけ食べてしまうと、体重がどんどん増えるので、なるべく低カロリーのヘルシーなものを食べるよう心がけましょう。クッキーやケーキ、ドーナツなど脂肪と炭水化物の合わさった食べ物は、特に太りやすいので注意が必要です。

 

便秘

妊娠前は快便だった人でも、妊娠中は体質も変化するもの。
妊娠すると黄体ホルモンや卵胞ホルモンなどが増え、そのホルモンの影響に加え、子宮が大きくなることで腸が圧迫されて便秘になりやすくなってしまいます。
便秘になるとその分、体重も増えやすくなります。食物繊維の豊富な食材を食べることを心がけるなど、便秘対策をするとよいでしょう。

 

むくみ

塩分の摂りすぎや水分を多く摂りすぎることでむくみは起こります。妊娠すると子宮が大きくなるので下半身が圧迫され、血流が滞ります。そのため、足がむくんでしまうのです。またむくむとその分、体重も増えてしまいます。ただし、むくむから…といって水分量を減らすのはNG

特に妊娠中は、妊娠前よりも体温が高くなるので、喉が渇きやすくなります。それは胎児に送る血液を作ろうとする働きによるもの。お腹も少しずつ圧迫されていくので、トイレも近くなってきますが、水分補給はとっても大切。むくまないよう適度に水分を摂るように心がけましょう。

 

このように、「体重が増加した」と言っても、原因はそれぞれ。

一般的に初期の体重増加は、1~2㎏までが理想と言われています。

それ以上の体重増加は、中期以降の体重維持が難しくなってしまったり、難産になってしまったりと、いろいろリスクが伴います。妊娠初期の段階では1~2㎏の増加にとどめておくようにしましょう。

 

具体的にどれくらい食べていいの?

では、具体的にどの程度の量の食事を食べていいのでしょう?

妊娠前の必要なエネルギー量は約1,950kcalと言われています。

「やせ~標準」体型の人では、妊娠中の必要なエネルギー量は、次のエネルギー量を追加する必要があります。

・妊娠初期(妊娠4~15週) +50kcal

・妊娠中期(妊娠16週~27週)+250kcal

・妊娠後期(妊娠28週~)+450kcal

 

妊娠初期に関しては、たったの50kcal程度を追加するだけです。

50kcalとなると何をどれくらい食べたらよいのでしょう?

 

中くらいのバナナ 約1/2個

小さめのリンゴ 約1/2個

ロールパン 約1/2個

納豆(1パック50g) 約1/2個

 

こうしてみると50kcalは、わずかな量ということが分かります。カロリー計算に自信のない人はいつも通りの食事量でも問題ないかもしれません。

 

ただし、これはあくまで1日に必要なカロリーをきちんと接種している方の場合。

厚労省の調査によると、20代の女性の摂取カロリーはなんと終戦後より低いと言われています。

痩せすぎていて、毎日のエネルギー量が足りてないと感じている方は、少し意識してエネルギーを摂取するとよいでしょう。

 

一方で、既に適正体重を超えていたり、急激に増えている場合は、カロリーを摂取しすぎないよう注意しましょう。とはいえ、栄養が必要な時期なので食事を抜くなどのダイエットは禁物です。間食を減らし、適度な食事量と体に負担のかからない運動で、体重をコントロールするようにしましょう。

 

妊娠中の必要以上の体重増加のリスクとは?

昔は、「妊娠中は2人分食べなさい」などと言われたものですが、今は体重増加にはとても厳しくなっています。
体重が増加すると、出産の際にあらゆるリスクが考えられるということが分かってきたからです。体重が必要以上に増えると、どのようなリスクが増えるのでしょうか?

 

妊娠高血圧症候群

妊娠20週以降~産後12週までに妊婦が高血圧(最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上)を発症することを、妊娠高血圧症候群といいます。症状としては、頭痛、倦怠感、蛋白尿、重度のむくみなどがあげられます。身内に高血圧の人がいるなど元々の体質によるものもありますが、太りすぎも妊娠高血圧症候群の原因のひとつです。

 

妊娠高血圧症候群が重症化すると、低体重の赤ちゃんが産まれたり、常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)を起こしてしまったりする可能性があります。

常位胎盤早期剥離とは、まだお腹に赤ちゃんがいる状態で、子宮壁から胎盤がはがれてしまう怖い病気です。

 

妊娠糖尿病になる確率が上がる

妊娠糖尿病とは、妊娠前は糖尿病の兆候がまったくなかったにもかかわらず、妊娠により血糖値が高い状態になってしまうことを言います。家族に糖尿病患者がいたり、高齢出産だったりと、原因はさまざまですが、肥満や急激な体重増加も原因のひとつにあげられます。もともとリスクのある方は体重増加には特に気をつけた方がいいでしょう。

 

微弱陣痛

微弱陣痛」とは、陣痛の間隔がなかなか狭まらず強い陣痛がこない状況が続くことを言います。

また微弱陣痛には、2つの種類があります。

 

原発性微弱陣痛

微弱な陣痛が、分娩のはじめから起こっている状態を言います。

 

続発性微弱陣痛

はじめは標準的な陣痛だったのに、お産の途中から微弱陣痛になってしまうことをいいます。

原因は不明なことも多いのですが、体重の増えすぎ、太りすぎが原因となることがあります。子宮周りに余分な脂肪がついてしまうことで、子宮筋の動きが悪くなり、陣痛が弱まってしまうのです。

 

まとめ

妊娠初期は、急な体の変化に最初は戸惑うことも多いと思います。つわりもあり、妊娠期間中で一番大変な時期かと思います。はじめたばかりで、食事や体重のコントロールも難しくなってくるでしょう。でも初期の体重管理は、今後の妊娠期間にとっても大事なので、健康で元気な赤ちゃんを産むためにもがんばりましょう!