引越し準備・やること prepare

引越しの挨拶 のしのルールはどうなってる?


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転勤や結婚、一人暮らしなど新しい生活を始める時には引越しをする機会が多くあり、人付き合いも変化していくものです。引越しの準備には、いろいろな手続きがあったり、荷造りに時間がかかったりと忙しくなってしまい、ご近所への挨拶を忘れてしまいがちですが、引越しをする時には今までお世話になった感謝の気持ちをこめて、挨拶回りをするのがマナーとなっています。

また、引越しをして新しい場所で生活をスタートさせる時には、転居先での近所との人付き合いがうまくできるか不安になることもあるでしょう。近年では、近所での人付き合いをせずに、関わりを持たない人たちも増えていますが、挨拶をしっかりと行うことで、何かあった時に助け合いができたり、安全な生活を送ることができるでしょう。特に子供がいる家庭では騒音で迷惑をかけたりすることもあるので、ご近所トラブルを回避するためにも、しっかりとマナーを守った挨拶をして、良好な関係を作るきっかけにしましょう。

 

引越し前のご挨拶を忘れずに

まず、引越しが決まったら、親しくしていた人には早めに知らせるようにしておくようにしましょう。当日に突然言われた場合、相手の心の準備もできませんし、冷たい印象を持たれることもあります。作業を始めると車の出入りが激しくなるため、迷惑がかかることがありますので、親しい関係ではなくても両隣の家など近隣には引越しをすることと、謝罪の気持ちをこめて挨拶をしておくといいですね。手みやげを渡す時には、高価なものを贈ると相手に気を使わせてしまうこともありますので、500円程度の日持ちするお菓子や、ちょっとした日用品などを持っていくといいでしょう。

 

転居先のご挨拶の時間帯

転居先でのご近所への挨拶をするには、相手の都合を考えて気を配ることが大切になりますので、訪問する時間帯を考えるようにしましょう。一般的には、当日の作業を始める前に、騒音で迷惑をかけることへの謝罪を含めて訪問しますが、休日に朝早くから作業を始める場合には、あまり早い時間に訪問してしまうと相手が休んでいることもあり、迷惑になる可能性もあります。新しい生活を始めるのには、初対面での印象が大事になってきますので、朝早い時間ではなく作業の途中で訪問するか、前日に済ませておくようにしましょう。

 

引越し挨拶の手土産、のしのルールとは

転居先でのご近所へ手みやげを持って行く時には、日持ちのするお菓子か日用品が良いですが、正式なマナーとして「のし」をつけるようにしましょう。「のし」は古くから伝わる風習で、お祝い事などの品物につけることになっています。古い風習なんて古くさいし堅苦しいのではないかと思う人もいるかもしれませんが、初対面の人には礼儀正しくすることは悪いことではありません。特に自分よりも年上の人に手みやげを持って行く時には、印象が良くなることもありますので、是非つけるようにしましょう。

 

張著結びののし!

「のし」には「張著結び」と「結びきり」の2種類があり、それぞれお祝い事によって使われるものが違います。出産や入学などのお祝いに使われるものは「張著結び」で、結婚やお見舞いの場合には、「結びきり」が使われます。「結びきり」には何度も同じことがないように一度きりという意味があるので、引越しの時には「張著結び」の「のし」を使うことがルールとされています。

 

のしには名刺の意味もある

引越しの時の「のし」は、名前を覚えてもらうことを目的になっているので、名刺代わりとしての意味があります。水引の上段には「ご挨拶」と書いて、下段には自分の名字を書くのがルールとなっていますが、相手に堅いイメージを与えたくない時には上段を白紙する場合もあります。また、地方によっては風習でルールの違いがある場合もあるので、前もってチェックしておくようにしましょう。

 

手みやげの例

手みやげは何をあげたらいいのか悩むこともありますが、一般的にはタオルや手ぬぐいをあげることが多いようです。タオルや手ぬぐいは誰でも使うものなので贈りやすいでしょう。また、地元の特産品などを贈れば印象も残りやすいですし、会話を作ることもできるので、相手が喜んでくれそうな品物を選ぶようにしましょう。不動産会社や大家さんに、ご近所の情報を教えてもらっておけば、家族構成や年齢、どんな人が住んでいるかがわかるので品物も選びやすくなりますね。

 

正しい渡し方とは

手みやげを持って訪問する時には、相手の前で紙袋から出すことはマナーとして良くありません。チャイムを押す前に紙袋から出しておいて、直接品物を渡すようにしましょう。その時に、「のし」にある自分の名前が見やすいように相手に差し出して、両手で丁寧に渡すようにしましょう。名前と引越して来たことを告げて、日常生活で迷惑になりそうなことがあれば伝えておきましょう。例えば、子供がいたり、ペットがいると騒がしくなってしまうことがあるので、事前に知らせておくことで相手も理解してくれることがあります。

 

挨拶する範囲は?

一軒家の場合には、両隣や近隣の家を訪問しますが、人によっては訪問しなかったことを不快に感じる人もいるかもしれませんので、目に入る範囲の家には訪問しておくようにしましょう。マンションなどの集合住宅の場合には、両隣だけでなく上下の家にも訪問しておきましょう。集合住宅の場合、足音や声が壁や床を伝って響いてしまうことがあるので、気をつけていても迷惑をかけてしまうことがあります。地域によってはマナーやルールなどが決まっていることがあるので、わからないことがあれば相談できる相手を作っておくといいですね。

訪問した時に相手が不在の場合があるかもしれませんが、何度か時間帯を変えて訪問してもなかなか会えない時には、手紙をポストに入れておくとよいでしょう。手みやげがある時には手紙を添えてドアにかけておいたり、ポストに入るものなら入れておいてもいいですね。食品などは相手によっては不審に思う人もいるかもしれませんので、とりあえず手紙だけを残しておいて、あとから渡すようにしても良いでしょう。