引越しコラム column

新居と子どものハウスダスト、こんな症状に気をつけて


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辛いアレルギー反応とダニ

室内のダニやホコリなどのハウスダストによって起こるアレルギー反応とは、軽いものでくしゃみや鼻水があります。体内に侵入しようとした異物を追い出そうとするアレルギー反応は、もともと体に備わっている防衛反応なのです。困ったことにハウスダストは、くしゃみ鼻水だけでなく、皮膚炎、鼻炎、結膜炎や喘息など日々の生活に支障をきたす辛い症状も出てきてしまいます。

もう広く知られていることの一つですが、布団やじゅうたんなどに潜むダニのうち、約90%をしめるヒョウダニと言われるものが悪さをします。家のホコリをはじめ、人やペットの毛などをエサとして繁殖するこのダニは、私たちの日常の中の害虫です、なかなか全駆除するのは難しいと言わざるを得ません。たちの悪いことに、死骸から深刻な症状を引き起こす原因となるのです。

 

水回り、床下のカビに注意

水回り、これも注意を払う重要な場所です。風呂場やキッチン、家具の裏の壁などにびっしりと生える黒カビ、カビは湿度の高い場所に、また目に見えるところにもカビが繁殖しやすいのです。

そして中でもあまり、目にする機会が少ないところの、もっとも気をつけたい場所に、床下が有ります。住宅に感心を払い出すと、一度は、床下のカビの繁殖に驚かれたりしたことはないでしょうか。金属劣化など破裂による水漏れ、雨による浸水、風呂場などからの結露や湿気の沈下、どれも普通に起きうることです。

この予測しなかった事故は、住宅そのものの倒壊を進めたりするものですが、放置したり処置を謝りますと深刻なカビの温床を作ることにもなるのです。そんなところから、案外生活空間への下からの浸透はあまり知られていません。最近は、基礎と床下に、防カビ用の対策を施した住宅建築が増えてはいますが、果たして、長い時間には、これでも万全とはいかないというのが現実でしょう。

それによってはその胞子が大量に発散し、空気中に浮遊している可能性があるのです。カビの胞子や室内の細菌もハウスダストによる症状を引き起こす大きな原因の一つです。

現代の住まいは、構造上、接着剤や合板で何重にも密閉度を高め、必然湿度を高めるため、常に常温を保ちます、要するに換気が著しく悪くなっています。そのため、生活はしやすいのですが、室内循環のカビや細菌が、昔の住宅環境よりも圧倒的に繁殖しやすくなっています。

 

地域によっては花粉によるハウスダストも

この他地域性によって違う事情もあるのですが、花粉によるハウスダストへの影響が考えられます。スギやブタクサの花粉は、風に乗って、侵入してきます。飛散し機密性の高い住居は影響する頻度も高いと思われます。この時期に窓を開けていたり、外に布団を干したりしますと、家の中にも花粉が入り込みいっそう入り込みやすくなります。

免疫性のないアレルギーの原因物質が体内に侵入して、アレルギー反応を引き起こし、鼻の粘膜に炎症を起こしたりします。発作のようなくしゃみが続いたり、水のような鼻水、鼻づまりなどの不快な症状を起させます。

こうなると、家族の結束で対処していたダストハウスへの努力も空しいものになり、せっかく沈静化しかけた症状もまた、これによって刺激することにもなりかねません。

 

アレルギー疾患の辛い症状

ハウスダストばかりではなく花粉などの季節性のものが、最近ではコンタクトレンズの汚し、それがまた刺激になって起きるアレルギーもあるようですから、やはり外から帰宅したりすることも要注意なのでしょう。

家族の中では、体力のない子どものハウスダストや食べ物などの原因物質によって引き起こされるアレルギー疾患が最大の問題です。乳幼児期には、顔や頭、耳のなどの皮膚が爛れたように赤く腫れ、小児期を過ぎた子供でも、その疾患では違った形態の症状をみせ、皮膚がカサカサに乾き、硬くなります。そして強い痒みをともなうため、掻くことで細菌に感染して悪化することがあるのです。成人以降も続くことがあると慢性化することさえあります。

厄介で看病している方が辛いような気管支喘息は、一番の悩みでしょう。特に、小児喘息を発症した子供のぜえぜえと言う息や、ひゅーひゅーというような悲鳴に似た呼吸の音、なにより苦し気な様子は、保護するものを悲しくさせるものです。替われるものならと言う肉親の情がよく言われることですが、食事療法や住環境の変化を心がけている家族にすれば、無力感に苛まれるのは共通する心理のようです。それでも、なかなか引越し、建て替えと言うおおきな決断は難しいものです。

 

ハウスダスト対策、何をしたらいい?

できる努力の最善、それは家の中をこまめに掃除、洗濯をするということでしょう。そう対処をするのは当然ですが、なかなか改善しないのが現状なのではないでしょうか。他にも、室内の換気を心がけるとか、一時盛んに言われた、建物の材料、施行に言及した化学薬品の排除をさせ、リフォームなどの環境変更をしてみても、事態は思わしくないという声をよく聞きます。

こういうケースは、珍しくもないようですが、家族や子どものために思い切って引越しを考えるというのが有るそうです。新居選びが、家族の絆を深めたり、精神的に追い込まれたりする時のいい気分転換になったりする効用も有ると言われますが、なにより、新居に対する点検注意は周囲の環境の配慮と同時に大変なことだと言わねばなりません。引越し先で、また新たなハウスダストを引き起こすような原因は、排除することが前提だからです。

医者の診断や治療に負うところは当然ですが、家族がアシストする環境の重要性は、言うに及びません。引越しという選択肢は、最後の手段と言えますが、空気の良い場所、自然に囲まれた田舎に移住し、数年を減るうちに、みるみる症状が改善したと言う、情報も多く有ります。

こうなると、多大な負担になっているはずの引越しも、結果的にはいい判断だったということになるのでしょう。しかし、小さな子供や多感な少年期などの心への影響、それに子供の将来を考える両親の思い、また、生活設計の根本を変えることにもなるような引越しは、誰の場合でも簡単な決断とはいかないのが本当のところなのではないでしょうか。