引越しコラム column

引越しのご挨拶から、いい思い出ができました。


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いつだって引っ越しは何かしらの変化をもたらしてくれるものですね。

実家から離れれば一人暮らしという新しいライフスタイルを始めることになるし、住む地域が変わることで住まいの周辺の人間関係も一変します。

今回は、実家から離れて一人暮らしを始めた上に新たな出会いに遭遇したとある女性の体験談をご紹介します。

私がまだ独身だった頃の話

ある事情で、私は転職をする事になりました。再就職先を探すのですが、なかなか見つからず、やっとの思いで見付けた会社は、実家から随分離れた場所にありました。

最初のうちはお金もなかったし、無理をして実家から通っていましたが、そのうち、会社の近くで良い物件を見付けましたので、引っ越す事にしました。

 

良い物件、とは言っても、予算的に良い物件という意味で、マンションとは名ばかりの、古くて汚ないビルでした。

「こんな所に、若い女性が独り暮らしなんて、やめなさいよ!」と、部屋を見に来た母は文句を言いました。

でも、私は、家主さんが上の階に住んでいるし、会社からも5分程の場所でしたし、何よりも独り暮らしなんて、生まれて初めての経験でしたので、引っ越す気満々でした。

 

週末の休みを利用して、荷物を運び込みました。

私の他に、このマンションに住んでいる人は、二人いました。二人とも男性らしく、一人は挨拶に行ったら、彼女が対応に出て来ました。もう一人は、何度か挨拶に行きましたが、いつ行っても留守なのです。

私も、仕事が忙しかった事もあり、そのうちに挨拶に行くのも忘れていました。

 

今日は明かりがついている

ある日、仕事から帰って来る途中、いつも留守の部屋の明かりがついているのに気がつきました。

一応挨拶を、と思い、インターフォンを押しました。出て来たのは、私と同じくらいの年齢の男性でした。

「あの、今晩は。ちょっと前なんですけど、私、隣に引っ越して来ました。また、改めて挨拶に来ますので」と、言うと、
「あ、そうなんだ。ごめんね、ずっと出張していたから、いつ来てもいなかったでしょ」と、彼は笑いました。

 

後日、家主さんの奥さんが、入居者を連れて食事に行くから、あなたの好きな料理を教えて、と言って来ました。

入居者も少ないので、定期的にみんなで食事に行ったり、飲みに行ったりするのだそうです。

その時に聞きましたが、隣の彼は、家主さんの甥っ子に当たる人なのだそうです。

「食事の時に紹介するわ。仕事仕事で彼女もいないのよ」と、奥さんは言いました。

それから私と彼は、かなり仲良くなりました。お互いの部屋に遊びに行くようにもなりました。

 

いい思い出だな

残念ながら、縁はなかったようで、結婚にはいたりませんでしたが、今でも良い思い出です。

そんな出会いもあるのです。

 

まとめ

こちらの女性は彼とはすでにお別れしたけれども、今でも素敵な思い出としてこの出会いのことを覚えているようですね。

出会いというのは本当にどこに転がっているのか分からないものです。

最近では引っ越し先のご近所さんにご挨拶する機会もめっきり減り、ご近所づきあいというものもなくなってきました。

それとともに煩わしいトラブルから距離を置けるようにもなりましたが、一人暮らし初心者だと少し寂しい時もありますよね。

私はこちらの女性の彼との出会いよりも家主さん、家主さんのパートナーさんがフレンドリーだったことがなんだか羨ましく思えました。仲の良いシェアハウスのようで、楽しそうですね。