思い出の初めての引越し、つい告白の言葉が出てしまった。
私は生まれた時からずっと持ち家育ちなので、引越しをした経験がありませんでした。
そんな私が大学入学を機に一人暮らしを始めることになり、準備をするにも何から始めたらいいのやらといった状態でした。
中学校の頃好きだった人と引越し先が一緒!?
そんな時中学時代の同窓会があり、私以外にも一人暮らしを始める仲間を何人か見つけることができました。
やっぱりみんな一人暮らしも引越しもしたことがない人ばかりで同じ不安を抱えていたので、それからはそのメンバーでよく集まって新生活の準備を相談しあうようになりました。
そして、そのメンバーの中には実は私が中学校の頃に好きだったA君もいたのです。
しかも、進学先の大学は違うもののエリアは一緒で「なんだったら一緒に住んじゃったら?」なんて友達にからかわれたりして。
その頃から私の中で引越しや一人暮らしへの不安が期待に変わってきて、毎日が楽しくなってきました。
一緒に物件探し
そんなある日、いよいよ物件を決めなくてはということになり、心細さから私は思い切ってA君に一緒に大学や周辺を一緒に見に行かないかと誘ってみることにしました。もちろん日帰りでですが。
A君は以外にもすんなりと受け入れてくれ、初めての遠出にデートみたいだななんてうかれていました。
二人でお互いの大学のキャンパスを歩いて大学生気分を味わって気になっていた物件を見に行って四月からの新生活のシミュレーションをしました。
もうそろそろ帰らないといけない時間が近づいた時、私の中で四月からのここでの生活も彼と一緒にいたいという気持ちでいっぱいになってしまいました。
一緒に過ごした四年間
そこで彼に「ずっと一緒にいたいな」と言ってしまいました。
口から言葉が出てから、しまったと思ったけれどもう彼には聞こえてしまった後でしたが、彼は「いいよ」と笑顔で言ってくれました。
さすがに同棲はしなかったけれど、すぐ近くに住んで、大学の四年間一緒にたくさんの時間を過ごしました。
その後就職の時に私は地元に帰り、彼は向こうに就職しました。
その時の別れの引越しは辛かったけれど、今は素敵な思い出です。