引越しコラム column

転勤族の子供が教える 転校先での新しい友達の作り方


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僕が経験した引っ越し&転校は、もしかして皆さんがイメージするモノとは異なるのかも知れません。

が、世の中にはこういう引っ越しもあるんだね…と知っていて損は無いだろうと思ったので書かさせていただきます。

 

転勤が多い会社の通常業務(?)の引越し

引っ越しをしたのは小学三年生の時です。

父の会社は転勤が多い会社でした。工場や支店・支社への転勤です。

基本社宅(団地)に住んでいるので、転勤となると、違う地域にある社宅に引っ越すワケです。

なので家族的にも、ああいよいよウチの番なのね、って通常業務の延長な感じで不安みたいなのは無かったように記憶しています。

これが、皆さんのイメージする引っ越しと違うかも、って書いた理由です。

だって、引っ越し先で団地は初対面の人ばかりでしょうけど、同じ会社に勤めている旦那さんの家族の集まりなワケですから。

まぁ、それでも嫌な人がいたらどうしよう、とか不安はあったのかも知れませんが、子供の僕には母は見せませんでしたね

 

家族の不安は子供が転校先のクラスに馴染めるか

さて、そんな我が家で最も重大な問題が、僕が新しい小学校のクラスに馴染めるか?って事。

団地は同じ会社の人達とはいえ、そこから同じ小学校に通う子供となると少数です。

当り前に引っ越し先の、父とは会社が違う地域の子供達と接する事になるワケです。

方言だって違うし、イジメられでもしたら大変です。

 

でも、幸いなことに、僕は転勤が多い会社に勤める父の子でした。

僕が引っ越すより前に、引っ越して行った仲の良かった友達が何人かいたのです。

子供って、引っ越してしばらくは、前の学校の友達と連絡取り合ったりするじゃないですか?

そういったやり取りの中で、How to 転校みたいなノウハウが出来上がってたんですね。

子供達なりに、新しい学校に早く馴染みたいし、馴染まなきゃだし、イジメとか仲間外れは死活問題ですから、どうすればうまくやってけるか?みたいな情報を共有しようとしてたんだと思います。

 

転校ノウハウ!新しい友達の作り方

では、そのノウハウとは。

初めにお断りしておきますが、これは男子バージョンです。

転勤族の子とはいえ、転校となると一大事ですから、女子の場合は…なんて考えたりする余裕はなかったです。

なので、もし女の子のお子様をおもちの方は、女の子のパターンに当てはめて取捨選択してください。

 

では。

です。

 

個別に説明しますね。

 

1.転校先では明るいお調子者キャラを演じるか、ちょぴり内気だけど良いヤツを演じる。

転校生はやはり目立ちますから、休み時間などに向こうから接触してきす。

新しい学校の新しいクラスなんだから緊張もしてるだろう、と子供なりに気も遣うモノ。

余程の事が無い限りは、コイツ嫌な奴だな、なんて最初から思わない。

ここで、元々の自分のキャラと照らし合わせて、緊張なんてどこ吹く風、面白おかしく話を膨らませるなら、お調子者キャラで一気にクラスの人気者になりましょう。

それがムリなら、「僕にも出来る事とか言ってね・教えてね」と、自分から積極的には話し掛けて来ないけど、なんか良いヤツそう、と思わせましょう。

普通であれば最初から悪意の目で見る事はしませんから、なんとなくコイツとはうまくやってけそう、って印象を残せば良いのです。

『やってはいけないのは、話し掛けても黙ってて、何考えてるのか分からない奴』という認識を持たせない事。

まぁ、普通に会話が出来る子なら①は問題ないかと思います。

 

2.好きなプロスポーツチームは正直に。

まぁ、最初に聞かれるのは「前はどんな所に住んでたの?」です。

あとは、家族構成。兄弟姉妹がいるかとか、野球やサッカーのチームに属している子達は、好きなプロチームは?とかも聞いてきます。

ここで問題なのは、プロスポーツチームについての話題。

これは、前に住んでいた地域のプロチームが好きだ、と言って問題ありません。

だって、そこに住んでたんですから、そのチームを応援するのは当り前だ、という程度の頭は小学生にもあります。

逆に、引っ越し先の地域のプロチームが好き、または二番目に好き、なんて思っても無い事を言うと、「なんで?」攻撃が始まります。

誰が好き?どうして?地元チームを応援している子供達は当然詳しいですから、すぐに「コイツ、ウソついたな」ってバレちゃいます。

低学年~中学年だと、自分達におべっか使ってるって認識より、ファーストコンタクトでウソつく奴だ、って認識のが強烈に残り危険です。

『せっかくこっちに来たんだから、これからはこっちのチームも応援するよ』

と答えるのがベストです。

『せっかく』 苦労してとか、やっととか、僕も頑張ってるんだよ、大変なんだよ、とさりげなく伝わる言葉です。ぜひ取り入れましょう。

 

3.初めに作る友達は、クラスまたはグループのトップの子は避ける。

初めに作る友達は重要です。何かトラブルが発生した際に、自分を庇ってくれる存在ですから。

ですが、グループのトップの子の場合は自己主張が強い子が多いですから、その子に嫌われると、庇うどころか突き放されてしまいます。

最終決定権を握ってるヤツを怒らせると後が無いのと同じなワケです。

なので、立場的にはグループの中堅辺りの毒にも薬にもならなさそうな、いかにも人の良さそうなというか、優しそうなというか、女性的には、「この人良い人そう…なんだけど」オーラを放ってる人って言い方のが分かりやすいですかね?

とにかくターゲットはその子です。

かならず、どこのグループにもそういう子はいます。

そいつが良いヤツなのは、グループにも認知されてるし、リーダーも分かってますから、何かトラブって、でも、そいつが庇うなら、まぁ、もうちょっと様子見るか…ってワンチャンスをくれる存在なワケです。

女性目線で言うと「ちょっと残念な子」なのかも知れませんが、転校生には心強い味方です。

 

4.ネイティブからすれば可笑しくても、積極的にその地方の方言を使う。

4は簡単です。

陽気なお調子者キャラで関西弁を押し通すというのもアリかもですが、その地方の方言を積極的にしゃべろうとしてくれるのは、地元民には嬉しいモノです。

特に都会(その地域から見て)から転校してきた子が、自分達の言葉を覚えようとしてくれるのは、アイツ都会から来たのに自分達を田舎者と見下す気配がない、自分達に馴染もうとしてくれてる、と良い印象以外与えません。

例えは悪いですけど、犬でも猫でも懐いてくる存在に対して邪険に出来ないじゃないですか?

その心理をくすぐるワケですね。

 

まとめ

自分で書いてみて、ずいぶんと計算高い嫌な小学生だったな、と思わなくもないですが、新しい学校で友達を作り馴染んでいく、というのは神経を遣うモノです。

子供にしてみれば学校が全てですから、気分はなんちゃってサバイバルです。

僕の場合は情報収集が事前に可能なレアなケースだったのかも知れません。

でも、転校生だった事は間違いないので、お子様がもし不安に思ってるようでしたら、こんな人もいたみたいよ、それですぐに友達いっぱい作れたんだって、って話して差し上げては如何でしょう?

初めてだから、分からないから、情報が無いから不安なのです。

そういうモノなのかな…程度でも情報があれば、ちょっとは不安は紛れます。

 

最後に、子供は学習速度が早いですから、いつの間にか、その地域の方言を話したりしてます。

食事時に親から、「今の言葉なに?」って方言について質問される事もありました。

「なんだ。こんなのも知らないの?」なんて説明して、親が感心する顔を見るのは楽しかった思い出です。

子供心に親に教えてるって、ずいぶんと嬉しいし得意げなモノです。

でも、今にしてみれば、わが子が引っ越し先に確実に馴染んでるな、って親は安心して笑ってたのかもですね。

当り前だった事が当り前でなくなるのは不安も伴いますけど、逆に言えば新しい発見も出来るワケですから、±で言えば、僕の引っ越しは+のが多かった気がします。

子供目線での経験者のアドバイスでした。