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家電リサイクル法4品目って何?引越しのときに困らない捨て方の簡単解説!


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新居が決まって、いざ引越しとなると、新居に合わせて家電や家具を買い替えるなど、今まで使っていたものを処分することもあるかと思います。

そこで質問ですが、家電の中には普通ゴミ、粗大ゴミとして捨てられないものがあるってご存知ですか?

テレビやエアコンなど、家電リサイクル法という法律に従って廃棄処分を依頼しなければならないものもあるのです。家電リサイクル法に該当する家電は何か、またその家電リサイクル法の利用方法などを解説します。

事前に知識を持っておいて、いざという時あわてず、また一番お得な方法で処分ができるようにしたいものですよね!

 

 

1.家電リサイクル法って?

家電リサイクル法とは、

一般家庭や事務所から排出された家電製品のなかで、

テレビ、エアコン、冷蔵庫(冷凍庫)、洗濯機からリサイクルできる有用な部品や材料を取り出し、

それを再利用することで、廃棄物を減らし、資源を有効に活用するための法律

のことです。

エコのための地球にやさしい法律だったんですね。
では、今あなたがお使いの家電は、普通に捨てられない、つまり家電リサイクル法の対象となるものなのでしょうか。
次で具体的に見ていきましょう。

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2. 家電リサイクル法の対象4品目とは?

家電リサイクル法の対象となるのは4品目で、大きくわけて、エアコン、冷蔵庫、テレビ、洗濯機が対象となります。そのなかでも対象となるものと、対象外のもので細かく分類されています。

 

●エアコン

【対象となるもの】

・壁掛けのセパレート型、壁掛けのガスヒータエアコン、壁掛けのハイブリットエアコン(石油、ガス、電気併用エアコン)とその室外機
・マルチエアコン(室内機は壁掛け、床置き)と室外機
・ウィンド形エアコン
・床置きのセパレート形、床置きのハイブリットエアコン(石油、ガス、電気併用エアコン)とその室外機
・これらのエアコンの付属品(リモコン(電池はのぞく)、室内機用取り付け金具、一体型の純正据付部材、商品に同梱されていた工事部材一式)

【対象とならないもの】

・天井埋め込み形のエアコン、壁埋め込み形のエアコンと室外機
・天井吊り形で室外機と別れているエアコン
・業務用エアコン
・ウィンドファン
・冷風機
・除湿機
・パッケージエアコン
・対象外となる付属品(リモコン用電池、別売りのドレンパイプ、配管パイプ、配管カバー(スリムダクト等)などの工事用部材、室外機の設置台と日よけ用屋根、取り扱い説明書、ヒートポンプ給湯器のヒートポンプユニット)

 

●テレビ

【対象となるもの】

・ブラウン管テレビ
・ブラウン管式 VTR内臓テレビ
・ブラウン管式 ラジカセ一体型テレビ
・液晶・プラズマ式テレビ
・液晶・プラズマ式 HDD・DVD等内臓テレビ
・チューナー分離型テレビ
・これらのテレビの付属品(リモコン(電池はのぞく)、着脱式付属専用スピーカー、外付けのコインボックスを取り外したテレビ本体)

【対象とならないもの】

・ディスプレイモニター(チューナーがないもの)
・パソコン用ディスプレイモニター(チューナー付き含む)
・プロジェクションテレビ
・携帯液晶テレビ
・電池式テレビ
・AC電源アダプター等による充電式テレビ
・車載用液晶テレビ
・お風呂テレビなど、建造物に組み込むことができる設計の液晶型テレビ
・対象外となる付属品(リモコン用電池、テレビ台、取り扱い説明書、病院、旅館等で使用のコインボックス内蔵型テレビ)

 

●冷蔵庫・冷凍庫

【対象となるもの】

・冷蔵庫
・冷凍冷蔵庫
・保冷庫、冷温庫(冷却や制御に電気を使用するもの。ガス併用も含む)
・チェスト形冷凍庫
・アップライト形冷凍庫
・引き出し形冷凍庫
・これらの冷蔵庫の付属品(商品同梱の製氷皿、棚、野菜かごなど商品に同梱されていたもの、吸収式冷蔵庫(冷媒にアンモニアを使用、ベルチェ素子方式冷蔵庫(電子冷蔵庫))

【対象とならないもの】

・業務用保冷庫
・保冷米びつ
・冷蔵ショーケース(店舗用)
・冷凍ストッカー(店舗用)
・対象外となる付属品(取り扱い説明書、ホテル用システム冷蔵庫、冷水機、製氷機)

 

●洗濯機・衣類乾燥機

【対象となるもの】

・洗濯乾燥機
・全自動洗濯機
・二槽式洗濯機
・衣類乾燥機
・電気衣類乾燥機(ドラム式)
・ガス衣類乾燥機
・これらの洗濯機、衣類乾燥機の付属品(洗濯かご等商品同梱の付属品、外付けのコインボックスを取り外した洗濯機、衣類乾燥機)

【対象とならないもの】

・衣類乾燥機能付き布団乾燥機
・衣類乾燥機能付きハンガー掛け
・衣類乾燥機能付き換気扇
・衣類乾燥機能付き除湿機
・衣類乾燥機能付きハンガー
・対象外となる付属品(取り扱い説明書、コインランドリーなどで使用のコインボックス内蔵型洗濯機と衣類乾燥機、脱水機、衣類乾燥機置き台)

ディスプレイモニターや冷風機など、実は対象ではない間違えやすいものもありますので注意しましょう。
では、捨てたいものが該当していたという方は、捨て方の方法を下から選んでみてください。

 

3.対象品を処分したい場合、どうすればいいの?

対象の家電を処分する方法は、大きく3通りの方法があります。それぞれの処分方法とメリット、デメリット、また料金の一例を解説します。

 

①家電小売店に引き取ってもらう

・商品を購入した家電小売店に引き取ってもらう
・買い替えの場合は購入と同時に店舗に引き取ってもらう

家電リサイクル法対象商品を処分したい場合、商品を購入した家電小売店に引き取りを依頼することができます。

また、引越しにあわせ、冷蔵庫を買い換えるといった場合には、新しい冷蔵庫を購入する店舗に、不要になった冷蔵庫を引き取ってもらうことができます。新しい物を購入する際に、引き取りの依頼をしましょう。

原則としては、冷蔵庫を購入する場合の引取りは、冷蔵庫のみに限られ、冷蔵庫を購入し、代わりに洗濯機を引き取ってもらうなどはできません。しかし、小売店によっては、買い替え時や購入店でなくても、規定の料金を支払えば、処分品の引き取りをしてくれる場合もあるので、一度問い合わせをしてみるのもオススメです。

また、リサイクルショップなどで、中古品を購入した場合は、その中古品を販売した店舗が、処分品の引き取りをすることになります。中古購入品を処分したい場合には、その商品を購入した店舗へ引き取り依頼の連絡をしましょう。

 

【メリット】

申し込みや料金の支払いなどの手続きを考えると、この方法が一番手軽に利用できる方法だといえます。特に、買い替えがある場合には、新しく購入した商品を、自宅に届けてもらう際に、同時に引き取りをしてもらえるので、特別に日程の調整などを行う必要もない上、納品と同時に引き取りの場合には、廃品の回収運搬料金が値引きになることもあります。

 

【デメリット】

遠方に引越しする場合などは、新しく購入した商品を、新居に配送してもらったほうが、引越しでの移動費がかからず安く上がる場合もあるので、引越し後に納品するほうがいいのか、状況に合わせて利用しましょう。

原則としては、商品購入店舗、もしくは新商品に買い替えをした店舗に限定されるので、引越しなどで、その店舗が近くにない場合や、どこで購入したのかわからなくなってしまった場合などには、利用しづらいといえます。

また、引越しシーズンや家電量販店のセールの時期などの繁忙期には、廃棄品の回収、新商品の配送が混みあい、希望の日程などの予約がとりづらい傾向があります。引越し直前で、すぐに回収を依頼したい場合などには、融通がきかず苦労することもあるので、時間にゆとりを持って、早めに行動することが必要です。

 

【料金一例】(メーカー、小売店によって変動があります)

  • 170リットル以上の冷蔵庫…5,184円(引き取り運搬料含む)
  • 液晶テレビ(16型以上)…3,456円(引き取り運搬料含む)

 

②自治体に引き取ってもらう

・自治体指定の引き取り場所に持っていく
・自治体指定の回収業者に依頼する

家電を購入した店舗がわからなくなってしまった、また、引越しなどで購入店が遠くなってしまい回収依頼ができなくなってしまった場合などは、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。

各自治体によって対応は異なりますが、多くの自治体が、自治体指定の引き取り場所に廃棄物を持参するか、自治体指定の回収業者に引き取りを依頼することで、処分を引き受けてくれます。その際リサイクル料金の支払いも必要です。

具体的な方法は以下です。

1.郵便局で「家電リサイクル法 払込票」に記載(郵便局にあり)
2.リサイクル料金を振り込み
3.「郵便振替払込受付証明書」と「家電リサイクル券」が渡される
4.「家電リサイクル券」に「郵便振替払込受付証明書」を貼り付け、廃棄品と一緒に、自治体指定場所に持ち込みする

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家電リサイクル券

【メリット】

購入した店舗がわからない時や、引越しなどでお店が遠くなってしまった場合などには、便利な回収方法だといえます。

自治体の指定回収場所に自分で持ち込みする場合には、日程などを自分の都合で組めるので、引越し直前に廃品処分をしたいときなどには便利です。

料金の支払いが、全国の郵便局でできるので、利便性が高いといえるでしょう。また、自治体の運営なので、廃品として回収してもらった家電が、転売などされることなく、適切に処理されるといった、公営ならではの安心感があるのもメリットでしょう。

 

【デメリット】

基本的には車での運搬が想定されており、自分で車を持っていない人には利用しづらいといえます。

また、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電を持ち込みする場合には、自分で運搬しなければならないため、ひとりで行うことは難しく、友人や家族などの手助けが必須です。また、エアコンや洗濯機は、配管や排水の管を取り外すなどの作業が必要になり、自身で行うことは、あまり現実的ではありません。テレビや小型の家電に向いている処理方法といえるでしょう。

エアコンや洗濯機、大型の冷蔵庫など自分で取りはずすことが難しいものや、運搬が大変な大型商品の場合は、自治体指定の回収業者に引き取りをお願いしましょう。自治体にもよりますが、指定回収業者は、あまり数が多くないので、引越しシーズンなどには引き取り日程の調節が難しい場合もあり、直前の依頼では回収してもらえないこともあります。時間的な余裕を持って依頼をしましょう。

 

【料金一例】(メーカーによって変動があります)

  • 170リットル以上の冷蔵庫…4,644円(引き取り運搬料含まず)
  • 液晶テレビ(16型以上)…2,916円(引き取り運搬料含まず)

 

③不用品回収業者に引き取ってもらう

ネットで「家電 回収 新宿区」などで検索すると、お住まいの地域にある、たくさんの家電回収業者情報を見ることができます。引きとりを依頼したい商品の処分金額や、引き取り代金などを記載している場合や、見積もりを依頼できるので、利用しやすい業者に、引き取りを依頼しましょう。

 

【メリット】

実際に検索をしてみるとわかりますが、不用品回収の業者の数は、かなり多いです。なので、自宅から近いところや、少しでも価格を安くしたい今日にでも引き取ってもらいたいなど、自分の都合に合わせて、融通をきかせてくれる業者が必ず見つかります。

また、家電リサイクル法該当の4品以外に、処分したい品がある場合には、それも一緒に引き取ってもらえる業者もあります。粗大ゴミとして処分しなければならない家具などがある場合には、一緒に引き取ってもらえるか確認しましょう。粗大ゴミの手配をする手間が省けます。こういった不用品回収サービスは、引越しで不用品が多く出る場合には、特に便利に使えるでしょう。

 

【デメリット】

業者によって金額にも大きな差があります。一社で決めずに、数社から見積もりをとり、見積もり金額に、廃棄物処理費、運搬費用、洗濯機やエアコンの取り外し費用など必要な項目が含まれているのかを細かく確認することが必要です。

また、公営のサービスではないため、引き取ってもらった廃棄品が適切に処分されているのかなどが不透明な業者もあります。そのあたりも注意しながら、依頼する業者を選ぶことが大切でしょう。

 

【料金一例】(サイズ・重さや各業者によって変動があります)

  • 冷蔵庫…3,600円~
  • テレビ…2,100円~

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4.買い替える?このまま使う?どっちがお得なの?

使っていた家電が壊れたわけではないけど、結構長いこと使っているし、最新の家電は電気代が安くなるらしいし、引越しを機会に新しいものに買い替えようか悩んでいるといった場合、まだ使えるからと思うと、もったいない気もするし、買い換えるか悩みますよね。家電の買い替えどきっていつなのでしょうか?

家電リサイクル法の4品目の一般的な寿命といわれている期間は、下記のとおりです。

  •  冷蔵庫…10~15年程度
  •  エアコン…7~10年程度
  •  液晶テレビ…7~10年程度
  •  洗濯機…8年前後

もちろん各メーカーや使用状況によって変わってくるので、目安になりますが、一般的に寿命といわれている期間を過ぎているようであれば、いつ故障してもおかしくなく、例えば、真夏にエアコンが壊れたけど、工事の日程が混みあっていて、納品まで二週間待ちといった事態も防げるので、思い切って新しいものに買い換えるのがおすすめです。

 

5.まとめ

家電リサイクル法にあたる4品目、一度買ったら、しばらくは使い続けるものですし、普段廃棄方法などは、あまり意識されないかもしれません。しかし、いざ引越しや買い替えとなったときに、あせらなくてすむように、事前に知識を身につけておくことが大切です。

家電リサイクル法対象商品の処分方法は、大きく三つ。そのどれにもメリットとデメリットがあるので、そのときの状況にあわせて、最適なものが選べるよう、この記事が参考になれば幸いです。

みなさまの引越しが、滞りなく、満足のいくものになりますように。