引越しコラム column

引越しのさよならを小学校の友達にお手紙で伝える方法


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3月はお別れのシーズンです。卒業式や引越しなど、この時期に集中しており、4月からの新生活を始めるために住まいを替える人達もたくさんいます。たとえば親の仕事の都合で、転勤があり、今までの住まいから新しい場所へ引っ越すことを余儀なくされることがあります。

親の仕事の都合であるため、しょうがないことだとしても、小学生ぐらいの子どもには今まで付き合ってきた友達や学校、家の付近の地域等にさよならを言わなくてはなりません。はじめての経験である場合は、とてもさびしいことです。ずっとこの場所で生活をし、勉強をしたり遊んだり出来たらどんなにかいいことでしょう。その気持ちを振り切って引越しをしなければなりません。

そういったさびしい気持ちに打ち勝つことも、ひとつの経験となります。大人になるとこういった経験は時々あることですが、小学生くらいの子どもの頃にこういった経験をすることも、その家に生まれたしょうがないことだとして明るく思えるように大人がしつけることが必要になります。子どもの気持ちを温かく思いやりながら、大人の都合や仕事についてもわかりやすく説明をし、家族で協力出来るようにうまく話をします。

 

子どもにもお世話になった人たちに挨拶することを教える

子どもが明るく思えるためには、4月からの生活が、いま以上によくなるのだということをうまく教えることです。新しく住むところをよいところとしてイメージさせることが必要になります。小学生くらいの子どもでも、新しいところに魅力を感じ、引っ越すことに前向きにお手伝いが出来るように、よい雰囲気にもっていくことが大切です。大人の仕事にかかってきます。

そのあたりの踏ん切りがきちんとついた頃には、今の場所でお世話になった人達にさよならの挨拶をきちんと言わなくてはなりません。なぜ引っ越すのかと、その後、どういったところへ行くのかをお知らせして、今までお世話になったことに対して誠意をもってお礼を言います。そのことをお子さんにも教えてあげましょう。

きちんと口で言える場合は、直接会ってお話をします。中にはさよならを言いにくい子どももいます。その場合は、お手紙で引越しについてお知らせすることもひとつの手です。面と向かうと言いにくいことも、手紙では素直に気持ちをあらわすことも出来るようになります。

そういった手紙は引越しをする前でもいいですが、引越しをして、新居に落ち着いた頃でもいいことです。新しい場所の様子を教えてあげることも子ども達にとっては楽しいことです。あまりしんみりとしないような、楽しい文章にすることが大切です。

 

お友達への手紙のポイント

仲良くしてくれたことへのお礼

こういった場合のポイントは、今まで仲良くしてもらったことに対してのお礼をまず述べます。一緒に行動をしたり、遊んだりしたよい思い出などを振り返り、その思い出をいつまでも忘れないような気持ちでいることを伝えます。相手のことも忘れないような気持ちもきちんと伝えます。前に住んだ場所で生きていたことを、その手紙の相手と共有し、ひとりではなかったことを覚えておきます。

引越しの理由

そして新しい土地に来ることになった理由をきちんと伝えます。4月から入った学校の様子なども小学生らしく教えてあげると、前の学校の仲間も、世界が広がりよい勉強になります。引越しをした友達から教えてもらったことは、自分は体験できなくても、よい思い出となります。

新天地で元気なこと

そしてなんといっても新しいところで、明るく元気でいることを伝えておきます。家族ともども元気でいることを伝えることで、お知らせをもらった人達は家族とともに安心が出来ます。

 

こういったお知らせの文章には例文のようなものはありません。ポイントは前述のようにありますが、その子達の個性や感性によって、楽しい文章で書いてみる体験が大切なこととなります。教科書のように、全員が同じ気持ちで引越しを体験出来るものではありません。すぐに馴染める子やなかなか馴染めない子や、色々な個性や性格があります。

それはそれでよいことで、小学生の頃そのようでも、大人になっていくにつれて変わっていくこともたくさんあります。文章に書くということは、自分の気持ちを整理して、相手にわかりやすく伝えるという勉強になります。そして少しユーモアを交えたり、おもしろさを加えたり、笑えるようなおかしさがあってもよいことです。おもしろいお知らせをもらうと、もらった方もハッピーな気分になります。

切手をはり、郵送までするものですから、どこか魅力のあるお知らせにしたいものです。大人が少しアドバイスをしてもよいかもしれません。しんみりとさびしい雰囲気や、必要以上にかまってほしそうに見せることは小学生でも遠慮することが大切です。

よい子だったなあと思わせるような、気持ちのよい、誠意の感じられる文章であることが大切なこととなります。とにかく自分の気持ちを素直にあらわすことが大切です。そして感受性は豊かであることが必要なこととなります。色々な経験をしても何も感じないようでは、文章を書くといっても一行も書けません。こういった人達は口頭で挨拶をすることの方が向いています。

 

一生懸命書くのを応援してあげて

手紙等の文章は、後まで残るものとなります。受け取った方には思い出となりますので、書くときには、一生懸命自分の文字で書くことが大切です。一生懸命書いてくれたことは、受け取った方には宝物となります。そんな様子が伝わってくると、ややさびしさを感じながらも、その子の新天地での幸せを祈れるようになります。相手の小学生にもよい勉強になります。

みんながみんな引越しを経験することは出来ません。生まれてからずっと同じ家で生活が出来る子もたくさんいます。反対に何度も引越しをしなけらばならない子もたくさんいます。人の一生は様々です。人を通じて、色々な体験を思いやれることもひとつの経験です。引越しをする子やそういった子を送り出す子や、みんなよい勉強になります。その後の健康と幸せを祈りながら、また再会する日を約束します。すばらしいさよならは文章で体験出来ます。