引越しコラム column

家は近いのになんで転校?小学2-3年生の戸惑う引越しと転校


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これから新生活を迎える方の中には、お子さんの転校を伴い、新学年を新たな場所で迎えるという方もいらっしゃるのではないのでしょうか?

親の都合でお子さんが環境を変えないといけないともなると、多少なりとも後ろめたい気持ちと不安がありますよね。そんな不安が少しでも軽くなって、楽しい新生活を迎えられるきっかけになればいいと思い、私の子どもの頃の引越しと転校の経験談をお話しします。

 

家を引越さない転校?

初めての転校は、小学2年生の時でした。通っていた小学校の分校が決まり、過半数の生徒の転校が決まっていました。私は、小学校の真後ろという程の近所なので変わらないと思っていましたが、母方の実家の側の分校先への転校が決まりました。複雑ですよね?家はそのままで、徒歩圏内の学校から車で送ってもらわないといけない学校への転校ですから。

でも複雑とはいえ、当時の私は全く寂しい気はしていませんでした。新学年を新しい学校で迎えられる、でもクラスの半分は元々の学校の友達だから変わらず楽しい学校生活。もう半分の子は保育園の時の同級生で、久々に再会できた喜びもありました。

家を引越さない転校、そして学校の友達が半分変わっただけの転校は、なんなくクリアしました。母は環境が変わることを漠然と心配したようですが、取り越し苦労のようでしたね。楽しい毎日は時間が足りないくらいで、日が暮れても遊びまわり祖父母や母に心配をかけては説教される毎日でした。

そして再び転機が訪れたのは、翌年の小学校3年生のことでした。

 

こんなに近いのに転校?

翌年、今まで住んでいたアパートが手狭になったこともあり、一家で引越しをすることが決まりました。新しいイベントは子どもにとっても最高に楽しみなことでした。最初に話が出たときはおうちが広くなる楽しみにハイテンション!かなり浮かれて喜んだものでした。

初めて新しいおうちに入る日は、とてもワクワクしていたのを今でも思い出します。部屋からはいつも通っている小学校も見える距離に位置していたので、その景色を見た時には安心感も感じました。

が、次に母の口から出た予想外の言葉に驚くことに。「でも、学校はこっちからじゃ通えないのよ」と。「へっ?なんで?超近いじゃん!意味分かんない」と声を荒げてしまいました。

詳しく話を聞くと、この家と学校の間には大きな道路がありました。そこを渡れば学校へ行くのが近くなると同時に、市町村が変わってしまうのです。そのため、転校は仕方ないことだと言われてしまいました。喜んだり落ち込んだり、忙しい一日は今でも忘れられません。

学校が見える場所に引越したのに転校するなんて、遠くの街に引越すよりショックでした。引越しを前にして、クラスみんなの前で最後のお別れを言いましたが、クラスメイトは学校から見える新居を見て、近いのに転校する事実にみんな驚きました。でもそれは驚きなだけであって、近いから寂しくない、遊びたくなればまた遊べる、みんなはそう信じて疑いませんでした。

 

充実した学校生活はあっという間

夏休みの間に引越しを済ませ、新しい学校で新学期が始まりました。なんといっても今度の学校までは子どもの足で歩いて30分という距離にあったことが大変でした。親も心配してときどき送り迎えをしてくれましたが、意外とその往復に慣れることが精一杯だったので、前の学校のことを自然と忘れていったのです。子どもは過去を振り返るよりも、目の前の壁をクリアすることに案外集中するものなのですね。前の学校の友達と会う機会も減っていきました。

新しい学校では、中学年という年頃もあってか初めは馴染めないことに悩みもしましたが、1ヶ月もすればどんどん慣れていきました。それも、母がママの活動の場にも連れて行ってくれたことも効果的だったと思います。クラスだけがすべての世界ではないことがわかり、不安が分散されました。

あっという間に充実した学校生活はすぎていきました。このときできた友達の中には今でも仲の良い子もいます。

 

いろいろな事情で、引越しを余儀なくされる方もたくさんいらっしゃるかと思います。すると、子ども本人以上に親は不安に思うことでしょう。でも、私の子どもの頃を思い出すと、子どもには子どもの楽しみ方をすぐに見つけられましたし、若干の困惑はあっても、母が常についていてくれた安心感ですぐに安定しました。家が近いのに転校という不条理にも、少しは戸惑ってもすぐに適応できるものでした。

お母さんが笑顔で楽しく過ごしていると不安は減ります。お母さんの気持ちは伝わります。前向きにお子さんが楽しく過ごせるように、新たな環境でも笑顔で楽しんでください。応援しています。