引越しコラム column

妊娠するにはどうしたらいいの?精子の寿命、受精可能時間は?


自然妊娠のために知っておきたいこと

今回は自然妊娠を目指しているカップルのために、男性の生殖機能を中心に紹介していきます。自然妊娠のために、女性なら女性のことを、男性なら男性のことだけについて知っておくのではなく、お互いのことについてよく理解をしておくことが大切です。

「なかなか妊娠ができない。」というお悩みを持つカップルは多くいます。その原因は実にさまざまで男性に原因があったり、女性に原因があったりとなかなか原因の特定が難しいものです。データによると不妊症の原因の半分は男性ともいわれています。こうなると異性のことについてもある程度知っておく必要があるのがお分かりだと思います。

最低限の知識を持っておくことで原因を解決するための方法を試せますよ。いざ、不妊治療をする際にも医師の説明に対しての理解が深まることでしょう。

【自然妊娠のために】知っておきたい精子についての基礎知識

精子の特徴は?

精子は男性の睾丸でつくられます。父親の遺伝子情報はこの精子の頭の部分に詰まっているのです。一回の射精で1.5ml以上で3,900万匹以上の精子がいれば正常な範囲といわれています。しかし、精子の数は年々減ってきているという研究結果もあります。正常であれば4,000万近い精子のうちのただ1匹が卵子と出会い、受精することになるのです。

精子の寿命と受精可能期間

精子の寿命は個体差はあるものの3日から1週間のあいだといわれています。(女性の体内での生存期間)卵子の生存期間が排卵をしてから約1日なのを考えるととても長く感じますね。

しかし、寿命が3日といっても、実際に受精可能な期間は限られており、射精後だいたい5〜6時間後から受精能力を有するとされています。ちなみに卵子も寿命が1日ほどありますが、受精が可能なのは5〜6時間程度といわれています。

【自然妊娠のために】知っておきたいタイミング法とは?

こうしてみてみると、意外に精子と卵子お互いの受精可能な時間はかなり短いということに驚いた人もいるのではないでしょうか?

できるだけ妊娠の確率を上げるためには精子と卵子がタイミング良く出会えるように計画的に性交渉を行う必要があります。それが「タイミング法」です。

排卵日を専門的な検査によって予測し、そのタイミングで性交渉を行うのがタイミング法です。この方法は不妊治療をする際に、まず最初に行う不妊治療法として推奨されています。(しかし、あくまで男性もしくは女性に不妊症の原因となる疾患がない場合にある程度の効果があるといわれています。)

 

健康的な生活が妊娠しやすい身体づくりへの近道

タイミング法を行う大前提として、できるだけパートナーの両方が健康的な生活を送ることが大切です。女性の場合、妊娠後に葉酸やビタミン群の摂取が必要なのはよく知られていることですが、妊娠前からも身体づくりをしておくようにしましょう。女性の場合は身体の老化を防ぐために「抗酸化物質」を摂っておくことが健康な卵子を生成するための手助けになるといわれています。抗酸化物質は卵子だけでなく、精子の質も下げてしまう可能性があるため、男性も摂っておきたいところです。

抗酸化物質で代表的なのはカテキンやポリフェノールなど植物由来の成分です。植物は紫外線から身を守るためにファイトケミカルスという物質を体内でつくっていますが、近年、このファイトケミカルスが多くの疾病を防ぐはたらきがあるということが分かってきました。

また、男性であれば精子の材料となる適量の亜鉛を摂取するのがおすすめです。妊活を始めたばかりであれば、パートナーの男性にもこうしたサプリを摂ってもらうことが大切ですね。

また、喫煙や過度なストレスは男性の生殖機能を著しく下げてしまうため、できる限り男性がこうした要因を取り除くことが好ましいでしょう。

精子も老化する?自然妊娠のためには早めの性交渉がベスト

最近はカップルの晩婚化が進んできたため、妊活を始める年齢も上がってきました。しかし、年齢とともに生殖能力は衰えてしまうことを覚えておきましょう。女性は閉経などのライフイベントがあるので、妊娠できる期間には限りがある、ということはよく分かっていることと思います。

しかし、男性も年齢とともに生殖機能は衰えていくのです。男性は年齢を重ねると射精がまったくできなくなるということはないので、そのぶん分かりにくいのですが、研究によると男性の精子は30代後半ぐらいから徐々に受精能力が下がっていくことが分かっています。(あくまで研究の1つなので、個人差があります。)

いずれにせよ、子供が欲しいと願う気持ちがあれば、できるだけ早くから妊活を始めるのがベターといえるでしょう。

なかなか自然妊娠ができない場合は…

パートナーともに健康で、定期的に性交渉をしているのになかなか妊娠ができない、ということで悩んでいるカップルは多いです。セックスレスではないが、なかなか妊娠できないというカップルの人たちのなかには「不妊治療」について考えたこともあるのではないでしょうか?

タイミング法などを試してみても妊娠できなかったという人は、専門家で自分が不妊症ではないかどうか検査をしてみることをおすすめします。

そもそも「不妊」の定義とは?

不妊症ではないかどうか、検査をしてもらうためにそもそも不妊とはどういう状態を指すのか、を知っている人は少ないのではないでしょうか?

WHO(世界保健機構)の定義によると「病気などの健康問題がない男女が避妊をせずに性交渉を1年以上おこなっても妊娠しない場合」は、不妊状態にあると判断しているそうです。

男性、女性それぞれが不妊症の可能性も

もし、ふつうに夫婦生活を行なっていて、性交渉の回数も極端に少なくない場合はやはり専門家に相談をしてみましょう。不妊症は男性か女性どちらか、あるいは双方が抱えている場合があります。必ず、パートナーにも検査をしてもらうようにしましょう。

男性の場合、不妊症の大多数を占めるのが、精子をつくる機能に問題があるケース(造精機能障害)だといわれています。この造精機能障害にもいくつかの区分があり、検査で調べた精液のなかにまったく精子が見つからない無精子症のほか、精子は確認できるにもかかわらず、精子が正常に運動を行なっていない場合など原因はさまざまです。

症状によっては、人工的に妊娠を試みることもあります。

「不妊治療を始めたい」という人へ!検査の内容や費用は?

「不妊治療を始めてみようかと考えているけど、実際にどんな検査を受けるのか分からない。」と悩んでいるカップルは多いのではないでしょうか?センシティブな部分というのもあり、なかなか第三者に相談するのも抵抗がある…という人も多いと思います。

それでは、不妊治療の基本的な流れとはどのようなものでしょうか?

まず、不妊の原因となる問題があるのかを調べるため、ホルモン検査やエコー検査などを行います。そのあと、状況によって異なるものの、先ほど説明したタイミング法などを実践してみて、経過観察を行うことが多いようです。その後、人工授精や体外受精などを試す場合もあるようです。

上記の流れはあくまで一般的なものなので、診療を受ける病院やカップルの身体の状態にどんな方法を試すかによって異なります。

保険適用となる不妊治療も

タイミング法や排卵誘発剤などを使用した治療は保険適用となります。しかし、人工授精や体外受精は自由診療と呼ばれる項目にはいるため、全額自己負担となりますよ。人工受精は1回数万円ほど(1〜2万円)、体外受精の場合は、30万円から50万円ほどかかると考えておきましょう。