胎児の心音が聞こえるのは妊娠何ヶ月目?自分で聞く方法は?
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胎児の心音は、妊娠しているお母さんにとって非常に特別なもの。
「ほんとうにお腹のなかにあかちゃんがいるのか?」と最初のうちは実感がわかないものです。しかし、そんなお母さんでも、胎児の心音を聞くことで、新しい命が宿っていることを感じることができます。
心音は、妊娠をしたらすぐに聞けるというわけではありません。妊娠初期のある程度のタイミングから感じられるようになります。
では、具体的には何ヶ月目くらいから聞けるようになるのでしょうか。
また、検診で産婦人科へ行った際だけではなく、家庭でお父さんにも聞かせてあげたい場合はどのような方法があるのでしょうか。
今回は、この心音について詳しくご紹介していきたいと思います。
妊娠初期に胎児の心音が聞こえる意味
お腹のなかに、子供がいると実感できるのは、お母さんにとって非常に嬉しく意味のあることだと思います。
まず、ここで言う妊娠初期とは一体どのような期間のことを指すのでしょうか。よくいわれるのが、妊娠してから2〜4ヶ月くらいです。
この時期はちょうど生理の遅れなどから、妊娠検査薬などを用いて妊娠に気づき始める時期。もしくは、体調が悪くなったり、つわりを感じたりして気がつく方もいます。
妊娠をするとまず胎嚢という、赤ちゃんが入った袋が子宮の中に形成されます。これは、婦人科へ行き、超音波検査をしてもらうことで確定できるもの。
しかし、この状態ではまだ赤ちゃんの姿自体は確認できません。心臓が動いているのは見られますが、音までは出ていないということです。
そして、数ヶ月後くらいからだんだんと胎児の心拍が聞こえ始めます。中には一般的なお母さんよりも数週間くらい遅い方もいますが、私たちの成長スピードや身体的特徴などが様々であるように、赤ちゃんの成長スピードも様々です。
自分は遅いからといって心配する必要はありません。
そして、心臓が正常に動いていることが確認できたとき、医者としてもお腹のなかに赤ちゃんが宿っていることを診断できます。
また、この心音には、ある役割があります。それは、赤ちゃんが正常に成長をしていく印でもあるのです。心音が聞こえることで、流産の確率は心音が聞こえる前よりも5%ほどにまで下がると言われています。
妊娠初期は流産する可能性も高く、気がつかないうちに流産していることもあります。
赤ちゃんの心臓は小さいので、まだまだ目で見るのは大変です。しかし、小さくても命を刻み始めたと思うと親にとっては特別であり、感動的なものです。特に不妊治療をしてきた人にとっては、これ以上の喜びはないことでしょう。
いつ頃から?
人によりますが、だいたいは12週をすぎたころから感じられる人が大半です。
このころからは、プローブという機器をお腹に当てて、赤ちゃんの様子をモニターに映しつつ心音も聞かせてもらえることでしょう。お腹の中の子が、元気に育っていることを再確認できるととても安心します。お父さんと一緒に音を聞かせてもらってもいいでしょう。
赤ちゃんの心拍数は1分間に120〜160回が正常値とされています。大人の心拍数は性別によっても変わってきますが、1分間に60〜100回と言われています。比べるとかなり早いリズムであると言えるでしょう。
この心拍数は、赤ちゃんが動いたりすると上がったり、逆に体調が悪いと下がったりする変化が見られます。
あまりにも下がってしまったりそのような状態が続いたりすると流産となる可能性が高まりますので、この心拍数を医師も確認してお腹の中の状態を判断する参考としているのです。
ご自分でも検診で心拍数を聞いた際には意識してみてください。何か不安なことがある際には、気軽に医師に相談をしてみるといいでしょう。
お家で心音を確認する方法とは
赤ちゃんがだんだんと成長してくると、妊娠からだいたい20週くらいで胎動が始まります。そのとき、赤ちゃんが動いていることがお母さんには伝わってきます。
また、忙しいお父さんは中々心音を聞く機会がありません。
「どうしても聞きたい」「自分の子供ができた実感を持ちたい」とお父さんは思うはずです。
我が子が元気に成長していることを一緒に感じるためにも、病院へ行かなくても自宅で心臓の鼓動を感じられたら嬉しいですよね。胎動が始まる前の時期は特に、お母さんもいつでも心音を聞くことができたらとても安心できると思います。
では、自宅で胎児の心音を聞くためにはどのような方法があるのでしょうか。
よく、大人が病院へ行った際に心音を聞くためには補聴器を使いますが、胎児の心音は非常に小さく、さらに羊水を通して聞こうとすると市販されているようなお手頃な価格の補聴器では難しいと言えます。
専用の心音を聞くためのグッズが販売されているので、使用してみることをおすすめします。
これがあれば、自宅でもどこでも赤ちゃんの心音を確認することができますし、家族にも簡単に心音を聞かせてあげることができますよ。
胎児の成長の喜びを、いつも以上に分かち合うことができるかもしれません。
妊娠初期から使える超音波式の心音計
病院で用いられている方法と同様に、超音波式の心音計が家庭用にも市販されています。使い方も簡単で、機器をお腹に当てるだけで簡単に使用することができるのでおすすめです。
この機器は比較的早いタイミングから使用することができ、妊娠12週ごろから使用できるものが一般的です。
イヤフォンを使って心音を聞けるのですが、中にはイヤフォンジャックが2つついており、2人同時に心音を聞くことができる機器もあります。
お父さん、お母さんが一緒に、自分たちの赤ちゃんの成長を確認し、喜びと安心を分かち合うことができるのはとても嬉しいことです。
このような機器について一番気になるのは、その安全性。お腹の中の子供や、お母さんへの悪影響はないのでしょうか。
この点については、きちんとその機器が医療用の機器と認証を受けているかどうか確認をすることが大切です。
病院と同じ方法を用いているため基本的には問題がないと考えられますが、中には偽物や認証を受けていないものもある可能性があります。きちんと、使用前には確認をするようにしましょう。
最後に、このような専門の機器を使用する際にも、事前にかかりつけの医師に相談すると安心です。使用方法や頻度、注意点などを教えてくれることもあります。
また、心音がしっかりと聞こえていたとしても安心しすぎず、その他に普段と何か違う点がある際には、必ずすぐに病院へ行って相談をするようにしてください。
まとめ
今回は胎児の心音についてご紹介を致しました。心音は、赤ちゃんの状態と成長を確認するための一つのバロメーターです。いつでもどこでも確認することができたら非常に安心できますよね。
きちんとした知識のもとで、より安心できる妊娠生活を送り、喜びをより多くの方々と分かち合ってくださいね。