引越し準備は子どもを巻き込んで楽しくやる!
春は転勤や転校等で引越しシーズンですね。何度も引越しを経験している転勤族は、子どもが赤ちゃんや幼稚園児の頃は、多少引っ越し費用が高くなったとしても、お手軽パックなどを使って楽に済ませていますが、小学生くらいになると準備を手伝わせるのはどうでしょう。
猫の手も借りたい時は、上手く巻き込むとたとえ低学年の子どもでも、猫以上の力を発揮します。今回は小学生でもできるお手伝いを、いくつか挙げていきます。
ダンボール作り
1つ目は、ダンボール作りです。
ダンボールは、折って畳まれた状態で引越し会社から引越しの数日前に届きます。大・中・小の3種類くらいありますが、用途に合わせてサイズを選び物を入れるたびに、折りたたんであるダンボールを開いて底にガムテープを貼って組み立てなければいけません。
このダンボールの組み立てを、お子さんにやってもらうのです。
1つ見本を見せて組み立てれば、あとはもうできるでしょう。ダンボールの角にガムテープを貼ると、持ち上げた時に手がすべるので、角には貼ってはいけないことはよく言っておきましょう。
「大のダンボール組み立てて」と指示して、あなたが物を入れたい時にすぐに入れることが出来れば、すごく助かります。
小学生と言えど、立派な助手です。
内容の書き出し
2つ目は、ダンボールの中に何が入っているのか、マジックで書いてもらいましょう。
低学年のお子様の場合はひらがなで「だいどころようひん」となってしまいますが、最近の引越し会社から貰う段ボール箱は、どこに運ぶか分かるように、丸をつけるようになっています。
台所、リビング、寝室などと印刷されてありますので、多少読みにくくても、台所に丸をつければいいのですから、心配はいりません。
この、丸をつける作業もお子さんができる作業でしょう。
最初は言われたとおりに「おさら」などと書いていた子どもも、少し飽きてくるとダンボールに絵を描いたり落書きをするかもしれませんが、多少のことは目をつぶりましょう。
カップと書く代わりに、コーヒーカップの絵が描いてあっても別に支障はないですし、むしろ楽しくて引越し屋さんも思わず笑顔になるかもしれません。
拭き掃除
3つ目は、拭き掃除の係りです。
引越しの準備をしていると、本棚の奥からホコリがでてきたり、家具の後ろからホコリが出てきたりします。掃除機をかけた後に雑巾で拭くくらいの作業であれば、低学年のお子さんにもできるでしょう。
実はこの時に初めて雑巾の絞り方を教えるチャンスになったり!?ディスポーザブル製品が主流になりつつある現代に、基本の掃除道具を教えるのもよいでしょう。
ゴミ出し
4つ目は、ゴミ出しです。
引越し作業をしていると、ゴミがたくさん出ます。ゴミ袋を部屋に置いておくとそれが邪魔になって作業の妨げになる事も多いです。しかし、ゴミステーションまで行くにはエレベーターで1階まで降りないといけないから時間のロスになります。
そんなときこそ、お子さんを巻き込むと楽です。
ゲーム感覚で「エレベーターがすぐに来たら今日は良いことがあるかも」、「5分以内に戻って来られたら、朝ごはんにゼリーを食べてもいいよ」などと、楽しくお願いするのがコツです。
落書き消し
5つ目は、落書きを消したりして部屋をきれいにする、という作業です。
今まで住んでいた家は、落書きを消したり破れた障子を修理したりして、きれいにして出て行かなければなりません。自分が書いた落書きは責任をもってできる限り消すようにと指示しましょう。
また、破れた障子には、図工の感覚で紙を切り、ノリを貼って直すように言いましょう。工作気分で楽しくやってくれるはずです。
食事の準備
荷造りでばたばたする日々に、食事の準備を手伝ってもらうのはいかがですか?
少しレベルが高いかもしれませんが、5年生や6年生くらいになると、昼ごはんに必要な買い物をお願いしたり、家庭科の調理実習で作ったものを昼食や夕食として料理してもらうなども、良い方法です。たまにはお子さんが作ったカレーライスもおいしいかもしれません。
お子さんの自立への自信につながることにもなるでしょう。
新居の掃除
新しい家に着いても、お子さんが出来ることはたくさんあります。
まずは掃除です。映画の「となりのトトロ」でも、姉妹が掃除をしていました。窓拭きは学校の掃除の時間にもしているのですから、難しい作業ではないはずです。
そして、段ボール箱の開封も簡単にできる作業です。次々に蓋を開けていってもらい、空になったダンボールは畳んでもらうと、作業がはかどります。
させない方がいい手伝いは?
お子さんを巻き込んで準備をする時に、逆にさせないほうが良いこともいくつかあります。
高価な物の梱包
子どもが荷造りを手伝うこともあるかもしれませんが、やはり高価なものは、万が一破損した時のことを考えると、子どもに任せるのは良くありません。
たとえ叱らなくても、破損した子は気にしますから、高価なものは親が責任を持ってやりましょう。
怪我をしそうなガラス製品
また、ガラス製品などの荷造りをしていて、うっかり落としてケガをすることもあります。食器類や割れ物も、親がやるのがベターです。忙しい時にケガをして病院に連れて行かないといけなくなったり、割れた破片を片付けるのに時間がかかったりすると、ついつい「忙しい時に」などの責める言葉が口から出てきてしまいます。
たとえ言わなくても、心のどこかで思っていたら、顔の表情や態度に出てしまいます。子どもは敏感ですから、それを感じ取って心まで傷ついてしまいます。
鍵・お金
また、お子さんが玄関に置いてあった新居の鍵を知らずにうっかり段ボール箱の中に入れてしまって、何時間も新居に荷物を運び入れることが出来なかった、と言った事例も実際にあります。自分のものは自分で荷造りをさせても良いでしょうが、一家にとって大事なものは、親がきちんと持っておくことが大切です。
お金や財布なども、ついついその辺に放り出してしまいがちですが、テーブルの上に財布が放置してあって、親は引っ越し作業に没頭していたら、どんなに良い子でも、ついつい魔が差してお札を1枚2枚抜いてしまう、ということもあります。この場合、お金を盗むことはもちろん悪いことですが、無造作にテーブルの上に置いていた親にも責任があります。これでは、「どうぞ盗んでください」と言っているのと同様です。
まとめ
これらのことに気をつけて、できることはやってもらいましょう。そして、引越しが無事に終了したら、「いっぱい手伝ってくれたから楽にできた」「助かった」「ありがとう」などと労い、感謝することも忘れてはなりません。
引越し作業が終了したら、親も子どもも疲れているでしょうから、ファミレスにでも行って好きなものでも食べてもらいましょう。
そして、お疲れ様で下の気持ちと、新しい場所で良いことがたくさんある事を願って、家族で乾杯すると良いでしょう。