【要注意!】妊娠中の頭痛!頭痛薬は飲んでもいいの?
妊婦さんで、妊娠してから頻繁に頭痛に悩まされているという方はいらっしゃいませんか?
- 「妊娠する前は頭痛なんてめったになかったのに、今は片頭痛がつらい・・・」
- 「昔から生理前後の片頭痛に悩んでいたが、妊娠してからは慢性的な頭痛に悩んでいる・・・」
実は、妊娠中は頭痛を発症しやすいとされ、多くの妊婦さんがあなたのように、このようなつらい頭痛に悩んでいます。
いつもであれば、頭痛になれば特に心配もせず頭痛薬を飲むところですが、今は妊娠中ですよね。「頭痛になったから頭痛薬を飲みたいけど、どれなら妊娠中でも飲むことができるのかな?」こう思われる方も多いでしょう。市販薬のパッケージにも「妊娠中・授乳中の方は医師とご相談の上服用ください」や「妊娠中・授乳中の方はご利用をお控えください」と記載がありますよね。
そこで今回は、頭痛薬について悩んでいる妊婦さんに向けて、妊娠中に飲んでも良い頭痛薬について紹介します。さらに後半では、妊娠中に起こる頭痛の原因や少しでも頭痛を和らげる方法も紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
妊娠中に避けるべき頭痛薬
まずは、妊娠中に避けるべき頭痛薬を見ていきましょう。
少し難しい単語ですが、「非ステロイド系抗炎症薬」に分類される薬は、妊婦さんが服用することを推奨していません。そのため「非ステロイド系抗炎症薬」に分類される、これらの成分を含む頭痛薬は、妊娠中の服用を避けてください。
- アセチルサリチル酸(アスピリン)
市販薬の「バファリン」「ケロリン」「バッサリン」などに含まれています。
- イブプロフェン
市販薬の「ナロンエース」「イブ」などに含まれています。
- ロキソニン
市販薬の「ロキソニンS」などに含まれています。
- メフェナム酸
市販薬の「ポンタールなど」などに含まれています。
妊娠中に飲んでもいい頭痛薬
次は妊娠中に飲んでもいい頭痛薬を見ていきましょう。
こちらの成分を含む頭痛薬は妊娠中に飲んでも安全とされています。
アセトアミノフェン
アセトアミノフェンは、市販薬の「タイレノール」「ノーシン」などに含まれています。
ただし、妊娠32週以降(出産予定日の12週以内)は、アセトアミノフェンを含む市販薬も服用を避けましょう。
また、病院で処方される「カロナール」という頭痛薬も、アセトアミノフェンを含んでおり、妊婦さんでも飲めます。
ただし、こちらは妊娠28週以降(出産予定日の16週以内)に服用するのは避けましょう
まとめると、アセトアミノフェンを含む頭痛薬は、妊娠後期でなければ他の頭痛薬に比べて安全に飲むことができます。
なぜ妊娠中は頭痛になりやすいのか?
妊娠してから頭痛になることが増えて、大きな不安を抱えている妊婦さんも多いと思います。
ここからは、そもそも妊婦さんはどうして頭痛になりやすいのかを見ていきましょう。妊娠中に起こる頭痛には、いくつかの原因が考えられます。
ホルモンバランスの乱れ
妊娠すると、色々なホルモンの分泌量に変化があります。中でも、女性ホルモンの分泌量は大きく変わります。そのようなホルモンバランスの乱れが原因で、頭痛を引き起こすことがあるのです。
ちなみに生理中や生理前後に起こる頭痛も、ホルモンバランスの乱れが原因ですよ。
貧血
妊婦さんには自分と胎児、二人分の鉄分が必要です。しかし、安定期に入るまではつわりが原因となって、鉄分が十分に摂れないことがありますよね。そして鉄分不足から貧血になると、頭痛が起こりやすくなってしまいます。
妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群になると、頭痛を誘発することがあります。
妊娠高血圧症候群とは、その名前の通り高血圧などから診断されます。自覚症状としては「むくみ」がありますが、妊娠高血圧症候群による症状なのかどうかを見分けることはとても難しいです。
はっきりとした発症の原因は未だよくわかっていませんが、肥満の妊婦さんやはじめて妊娠した妊婦さんがなりやすいとされています。
妊娠高血圧症候群は、重症化すると妊婦さんも胎児も命の危険にさらされる可能性があります。定期的に妊婦健診を受けて、早期発見につなげましょう。
疲れやストレス
妊娠するとつわりなどで体調を崩したり、生活環境が変わったりして、疲れやストレスを感じることがありますよね。すると、これらの疲れやストレスが原因となり、自律神経が正常に機能しなくなることがあります。自律神経が正常に機能しなくなると、血行不良を招き、頭痛が引き起こされてしまうことがあるのです。
頭痛を和らげるためには?
妊娠中に限った話ではないですが、強い頭痛は本当につらいですよね。ここからは頭痛薬を使わずに、頭痛を少しでも和らげる方法を紹介していきます。頭痛薬をできるだけ使いたくない妊婦さんは必見です。
首と肩をマッサージする
血行不良が原因の「緊張型頭痛(後頭部や首筋などが鈍く痛む)」を引き起こしている場合は、首や肩をマッサージすると効果的です。血行不良が改善し少しずつ楽になるでしょう。
お風呂に入るのも、血管が拡張する効果や、リラックス効果があるのでおすすめです。肩や首筋を蒸しタオルなどで温めてあげるのも効果的です。
患部を冷やす
血管拡張が原因の「片頭痛(脳の片側、あるいは両側がズキンズキンと痛む)」を引き起こしている場合は、冷えピタなどで冷やすのが効果的です。痛みを感じる部分にあてて横になると、血管拡張が改善し少しずつ楽になるでしょう。
お風呂に入るのは、頭が温められ血管が拡張してしまうので、避けたほうがいいです。
十分な睡眠を取る
安定期に入るまでの頭痛は、身体を横にして休めることで和らぐことがあります。眠気やだるさを感じた場合も、無理をせず十分な睡眠をとってくださいね。
まとめ
アセトアミノフェンを含む頭痛薬は、妊娠後期でなければ他の頭痛薬に比べて安全だと紹介しました。
しかし、妊娠中は頭痛薬を使わないことがもっとも望ましいです。頭痛がとてもひどくて、本当につらいという場合だけかかりつけの産婦人科医に相談の上、頭痛薬を使用してくださいね。
妊娠中の頭痛はよく起こるため、特に気にならなくなってしまう妊婦さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、妊娠高血圧症候群の症状として、頭痛が現れている可能性もあります。紹介した通り、妊娠高血圧症候群は、重症化すると妊婦さんも胎児も命の危険にさらされる可能性があります。頭痛がよく起こる妊婦さんは、妊婦健診のときに忘れずに医師に相談してくださいね。