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精子バンクとは?精子提供を受けるための正しい利用方法や費用相場


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みなさんは精子バンクを知っていますか?

「名前は聞いたことがある」「男性の精子を提供しているところじゃないの?」

多くの人は精子バンクの言葉や意味がわかっても、実際にどんな使い方をするのかはわからないでしょう。

精子バンクを利用する人は、不妊症で悩みを抱えていることが多いです。

また、同性愛者・シングルマザーの方が利用するイメージが強いでしょう。

しかし、精子バンクは、名前は有名でも利用方法や利用料金など、わからない部分が多いものです。

今回は、精子バンクの特徴や利用方法をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

精子バンクってどんなところ?

精子バンクは、精子を保管している場所です。女性で妊娠を望んでいる人に精子を提供する場でもあります。

しかし、なぜ女性が男性の精子を求めにいくのか?それには様々な理由があります。

例えば、結婚して男性側に不妊の原因があった場合。子供が欲しくても、どうしようもないため、精子の提供を受けることができるのです。

また、男性は精子の提供をすることもできます。

精子を提供した男性は、精子バンクにプロフィールを掲載しています。

そのほか、精子バンクに登録されているのは、男性の精子だけではありません。

血統書のある競走馬の細胞や、国産の牛の遺伝子を残したいときに利用されています。

精子バンクという名前が誤解を与えてしまいがちですが、しっかりと大切な遺伝子を残せる場所ということを理解しておきましょう。

精子バンクの利用方法は?

精子バンクを利用するなら、結婚している夫婦でないといけません。

「法的に婚姻関係にある」という条件さえクリアすれば、どんな方でも利用は可能です。

そのため、精子バンクを利用するのなら、「結婚」をしておく必要があります。

もちろん最低限の利用基準になりますので、より厳しい条件が存在します。

特に重視されるポイントとしては、夫婦の経済状況や生活環境などです。

精子の提供を受けるにあたり、精神的に成熟しているか、健康的な身体かというのも大切です。

そのため、あまりにも高齢すぎたり、精神的に安定していなかったりすると、精子の提供を受けることはできません。

年齢の目安としては50歳がボーダーラインになり、精子提供を受けられない可能性が高いです。

また、女性の不妊が原因の場合は、精子に異常がないため精子提供が行われにくいです。

最低限の条件とは別に、このように細かい条件が指定されていることを覚えておいてください。

精子バンクの利用料金と妊娠確率

精子バンクを利用するときには、一回あたり10万円以上の金額が発生します。

元々不妊が原因で治療を行っているので、一度の精子提供で妊娠するとは限りません。

そのため、100万円以上の金額になってしまう可能性もあります。

しかも、精子提供で妊娠する確率は、かなり低いです。

1回あたりの成功確率は3~4%なので、数十回行うことも少なくありません。

精子提供の場合、冷凍した精子を使うことになるので、人工授精よりも成功確率が低いのです。

費用がかかってしまうこともあり、全体の成功確率としては、40%以下と言えるでしょう。

もちろん、個人の精子提供を受けた場合には、金額が変わります。

タダで精子を提供してもらえる可能性はありますが、膨大な金額を請求されることもあります。

トラブルが起きる可能性が非常に高いので、個人からの精子提供はやめておきましょう。

インターネットで精子を入手することも可能

基本的に、精子を提供してもらうのなら、精子バンクを利用する必要があります。

しかし、インターネットで知り合いを作り、直接交渉をしてみるのも一つの手段です。

ただし、直接交渉の場合は、トラブルが起きやすくなります。

これは、医療機関を通さず、個人で利用しているためです。

ちなみに独身の方は、精子バンクを利用することができないため、不妊治療に悩んでいる夫婦のみとなります。

精子バンクを利用する際には、トラブルに巻き込まれないためにも、正式な手順を踏んで精子を受けることが大切です。

世界最大の精子バンク「クリオス」とは?

みなさんは世界最大の精子バンク「クリオス」を知っていますか?

クリオスは、精子をネット販売しているのです。精子を液体窒素で固めているので、直接自宅まで届けてくれるシステムを取っています。

クリオスのカタログでは、精子提供者のドナーの中から、あらゆる項目を選択していき、希望にあったドナーを決めます。

ちなみに、購入者が海外であっても、飛行機を使って届けてくれますよ。

クリオスから送られた精子を解凍したら、専用のキットを使って自分で使わなければなりません。

世界最大の精子バンクとは言え、冷凍状態の精子を配送するとは驚きです!

みなさんも精子バンクの利用を考えるときには、一度クリオスを考えてみてはいかがでしょうか?

卵子提供とは?

日本の精子バンクでは認められていませんが、海外では受精卵を提供するという方法があります。

出産のみ違う人の身体で行ってもらう手法で、日本と比較して海外ではメジャーな方法です。

お腹を痛めて産んでくれた母親は、その子と関わりを持たずに一生を過ごすことになります。

もちろん受精卵は本当の両親によるものですが、どうしても割り切って考えられない部分はあるでしょう。

しかし、病気で子宮を摘出した場合は、体外受精や代理出産をする方法を取るしかありません。

二人にとって幸せな未来が訪れるように、十分に考えてから行うことが大切です。

子供のことを考えることが大切

精子提供を受けるのなら、夫婦間でしっかりと話し合う必要があります。

どれだけ話し合っていたとしても、子供のことを愛し続けられるかを第一に話し合いましょう。

特に男性側は血の繋がりがなくなるので、かなりの決意を持っておかなければなりません。

また、お互いが納得した上で行うのはもちろんのこと、将来的に子供に話すタイミングを考えておくべきです。

いつかは、子供が本当の親のことを知りたいと思うときがくるでしょう。

そのときに、ちゃんと話してあげられるかを考えてあげてください。

精子提供以外にも様々な治療がありますので、家族にとって一番良い方法を選択していきましょう。

精子バンクを利用して大切な家庭を築こう

二人の血が繋がっていても、いなくても大切な絆で結ばれていることが大切です。

みなさんにとって愛するパートナーとの子供を作ることが、最も大切なことだと言えるでしょう。

精子バンクを利用すれば、大切な家庭が築けることは間違いありません。

女性が不妊の場合なら、卵子提供を利用することも可能です。

どんな形であれ、二人の血を分けた大切な子供が産まれてくるでしょう。

また、精子・卵子を代理にするのなら、いつかは我が子に本当のことを伝える日がやってきます。

しっかりと愛情を持って育ててあげて、子供が胸を張って「お父さん(お母さん)が親で良かった!」と言えるようにしてあげましょう。

愛の形は人それぞれなので、愛情を持って育ててあげてくださいね。