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ピジョンの「母乳相談室」はいつまで使える?母乳実感との違いは?


出典:Fotolia

母乳相談室を知っていますか?

赤ちゃんに母乳をあげられないお母さんのために作られた、哺乳瓶です。

ピジョンが開発し、多くのお母さんが今まで子育てのために使ってきました。

しかし、一体他の哺乳瓶と比べて何が違うのでしょうか?

また、母乳相談室と同じように語られる母乳実感とはなんなのでしょうか?

今回は、母乳相談室について紹介していきます。

ピジョンの哺乳瓶「母乳相談室」とは

「母乳相談室」は、60周年を迎えた日本で最大の育児専門企業「ピジョン」の哺乳瓶です。

母乳育児で有名な助産師、故桶谷そとみ氏が考案した「桶谷式母乳育児相談室」で、授乳の訓練に使用されています。

乳首の陥没、扁平といったトラブルで、直接母乳を与えられないお母さんと赤ちゃんのために作られました。

一般的に母乳を何らかの理由であげられず、哺乳瓶であげていると、いざ母乳を飲むときに戸惑ってしまうことがあります。これを、「乳頭混乱」と言います。

「母乳相談室」は、乳頭混乱がおきないように精密に作られており、母乳にスムーズに移行できるというもの。

つまり、何らかの事情でおっぱいをあげられないお母さんのための哺乳瓶といってもいいでしょう。

 

 

母乳相談室を使うメリット

仕事をしている女性の場合、家では直接母乳、預けている場所では哺乳瓶というケースがほとんどです。

労働基準法では、産前産後休業、1歳、1歳半まで育児休業というものが決められています。

しかし、全ての人がこれを利用できるわけではありません。仕事によっては育児休業を取らず、数カ月で仕事に復帰することもあります。中にはすぐに仕事を始める人もいるでしょう。

「母乳相談室」は、こういった親子にも最適な哺乳瓶です。

例えば、フリーランスで仕事を持つ人です。非正規のため育休もなく、出産し1カ月で仕事に復帰しています。アメリカでは珍しくありません。

週に2~3日仕事をし、その間自分の母親や休みがすれ違う夫に見てもらう、という選択をする人もいます。こういったお母さんにとって、「母乳相談室」は欠かせないもの。

出産後、すぐに親の介護や入院で留守にする時も、夫や他の家族にお願いすることができます。「母乳相談室」を利用すれば買い物の間の授乳や、上の子どもの保育園や幼稚園の行事中、お母さんの体調が悪くて自分で授乳できない時も安心です。

母乳の量が十分に出ないお母さんが、ミルクとの混合育児をする時にも向いています。

身体の小さな新生児にとっては、わずか数日の母乳もとても大切なものです。舌の感覚もデリケートでほんのちょっと感覚が違って、受けつけないことがあります。

「母乳相談室」が利用できるのは、生後1カ月くらいです。その1カ月の間の数日間にも、赤ちゃんは安心して母乳を飲むことができますね。

また、専用の搾乳カップがついています。母乳を搾乳し冷凍、母乳を温めて仕事中や留守中に母親以外でも安心して授乳できます。

お母さんの母乳を預けられた先でも飲むことができるので、食感や味もそのままで赤ちゃんが混乱しなくなるでしょう。

母乳実感との違い

乳児が持つ吸啜反射による舌と唇の動きは、乳児が完全に「離乳」すると消滅してしまいます。大人がマネできるものではありません。

そこで、ピジョンは赤ちゃんの舌と唇の動きを内側から小さなカメラでとらえ、哺乳瓶の乳首を60年に渡って研究してきました。この研究の成果から生まれたのが、「母乳実感」です。

母乳実感はビンや乳首の種類が豊富で、粉ミルクで育てるお母さんは楽しく子育てできるでしょう。

母乳実感の哺乳瓶

母乳実感には、耐熱ガラス「ほうけい酸ガラス」とプラスチックの瓶があります。

耐熱ガラス瓶は、熱に強く適度な重さがありますので、哺乳させる時に手にフィットしやすく安定します。傷もつきにくく薬液、煮沸、電子レンジでの消毒も可能。

衛生的に使えるため、安心です。

プラスチック製は軽くて落としても安心です。哺乳しやすい形状になっているだけでなく、半年くらいから赤ちゃんが自分で持って飲むようになった時に、持ちやすいように工夫されています。

軽いので出かける時に携帯するのにも向いています。柄も普通の透明のタイプからアニマル柄、ミッキーと全部で4種類。

乳首も新生児から1カ月までのSSサイズ、1カ月~のSサイズ、3カ月~のMサイズ、6か月~のLサイズ、9カ月~のLLサイズがあります。

母乳実感は、赤ちゃんが離乳する1歳までの授乳すべてをカバーした哺乳瓶と、専用の乳首です。

母乳との併用もスムーズにできるため、お母さんが仕事をしていても同じ感覚で飲むことができます。耐久性に優れたシリコーン製で歯が生えてきた赤ちゃんでも、安心して利用できますよ。

母乳実感と母乳相談室の違い

母乳相談室は、瓶は耐熱ガラス「ほうけい酸ガラス」のみです。1カ月までの赤ちゃんを対象としていますので、自分で持って飲んだり一度にたくさん飲んだりすることもないため、耐熱ガラス瓶のみになります。

プラスチックよりも温度が伝わりやすいため粉ミルクを使う時でも、ミルクの温度の調節がしやすいのが特徴です。

哺乳瓶の口が広口になっていますので洗浄ブラシもしっかりと中まで届き、搾乳した母乳も注ぎやすい形になっています。母乳とミルクの混合育児にも最適です。

乳首はシリコーンゴムで、SSサイズまで。母乳相談室の乳首は、母乳育児の乳首よりも少し固めにできています。吸う力が弱い新生児赤ちゃんの哺乳力の練習に最適な固さです。

成長するうちに赤ちゃんの哺乳する力は強くなりますので、徐々に普通の乳首でも混合育児が対応できるようになるでしょう。

一方、母乳実感はもう少し幅広い年齢を想定しています。1ヶ月を超えた場合でも使えるように、プラスチック製のものもあります。

ただ、母乳実感と母乳相談室は、瓶の口がほぼ同じです。そのため同じ乳首が使えるという互換性があります。

出かける時や成長に合わせて、わざわざ買い替える必要がなく利用できるので、上手に使い分けてみましょう。

まとめ

母乳を与えることにこだわって、大切なことを忘れてしまうお母さんがいます。母乳を与えることは確かに大切ですが、行為そのものよりも一番大切なことは赤ちゃんを愛することです。

赤ちゃんをたくさん愛して、そしてお母さんも楽しく子育てをしてくださいね。赤ちゃんを愛した気持ちと記憶は、何年たっても、何十年たっても消えることはない大切な宝物なのです。