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エコー写真でダウン症がわかる?一目でわかるダウン症の特徴とは?


出典:Fotolia

お腹の赤ちゃんの様子が確認できるエコー写真。

「愛する私の赤ちゃんは元気に育っているの?」「病気になっていないかな?」

大丈夫とわかっていても、どうしても赤ちゃんのことが心配になってしまうものですよね。

最近では「エコー写真からダウン症がわかる!」と言われています。

果たしてエコー写真から、ダウン症を見抜くことはできるのでしょうか?

今回は、エコー写真でダウン症の可能性がある場合と、ダウン症の特徴についてご紹介していきます。

ダウン症は一体どんな病気?

ダウン症は染色体が分裂異常を起こすことで起きる病気です。

通常の子供と比べると知能的・精神的に未熟なまま成長してしまい、先天性ではっきりとした原因がわかっていません。

肉体的にも発達が遅れる可能性が高く、以下のような特徴があります。

  • 頭部・鼻が小さい
  • 目尻が上がっている
  • 低身長・肥満
  • 身体がやわらかい

さらに身体的な特徴以外にも次のような特徴があります。

  • 非常に疲れが溜まりやすく、頻繁に睡眠を取る
  • 睡眠時無呼吸症候群になりやすく、睡眠中に呼吸が止まってしまう
  • 合併症を引き起こす危険性が高い

これによりダウン症の赤ちゃんは、体内や臓器に異常が見つかることが多く、長生きができないと言われています。

しかし、最近の医学は進歩してきているので、ダウン症でも平均寿命が60歳あたりまで伸びてきています。

それでは、それぞれのダウン症の詳しい種類や特徴を見ていきましょう。

ダウン症の種類

ダウン症は染色体の異常によって起きる病気ですが、種類によって特徴が変わります。

「標準型」「転座型」「モザイク型」の3つの種類にわかれています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

標準型

ダウン症のほとんどがこの標準型です。

両親ともに健康的な身体で、染色体に異常が見られないことが特徴。

子供ができる際に、染色体が上手く分離しなかったことが原因となり、染色体に異常が発生します。

転座型

ダウン症の3%ほどがこの転座型。

転座型は両親のどちらかが、遺伝的に原因を持っているパターンが多いです。

基本的には、21番染色体の位置がずれてしまい、本来と違う位置に来てしまうことが原因と言われています。

予定と違う位置にきた21番染色体は、他の染色体とくっついてしまいます。

ダウン症全体から見ると3%ほどしかいない病気ですが、両親に原因があるので、ショックを大きく受ける心配も。カウンセリングを受けてみるのがいいでしょう。

モザイク型

ダウン症の中でも軽度なパターンで、受精卵の分裂異常により、細胞同士が混ざった状態の病気です。

正常な細胞と異常な細胞が混ざっているので、あまり障害が起こらないことが特徴です。

このダウン症は、全体で1~2%しかなりません。

モザイク型は軽度になりやすいため、あまり大きな発達の遅れは出にくいです。

しかし、やはりダウン症には違いありませんので、ある程度の遅れは覚悟しておくべきでしょう。

エコー写真でダウン症が判断できる

エコー写真は、お腹の中にいる胎児の写真をとる技術です。

超音波を当てて撮影していくのですが、白くなっている部分は骨、黒くなっているものは羊水・血液です。

断面図だけを撮影する「2Dエコー」、立体的に撮影する「3Dエコー」、3Dエコーの動画版「4Dエコー」があります。

3Dエコーは赤ちゃんの表情までわかりますし、4Dエコーなら赤ちゃんが動くのを目で確認できます。

エコー写真を見ただけでは、ダウン症かどうかはわかりませんが、ダウン症の可能性が高いと言われる特徴は次の通りです。

  • 手足が短い
  • 首周りの膨らみ
  • 後頭部の膨らみ
  • 大きな頭部
  • 心臓疾患

それぞれの特徴を把握しておき、ダウン症の可能性を考えてみましょう。

手足が短い

エコー写真を撮影したときに手足が短い場合は、ダウン症の可能性を疑った方が良いでしょう。

染色体異常でダウン症は起きますが、合併症として「四肢短縮」が起きる可能性があります。

四肢短縮は染色体の異常により、手足が短くなってしまう病気です。

ダウン症と同時に起きやすい合併症の一つで、ダウン症の可能性はあると言えるでしょう。

首周りの膨らみ

エコー写真で首周りに膨らみがある場合も、ダウン症を疑ってみてください。

心臓の疾患によって、赤ちゃんの全身にリンパが流れていません。

リンパが首周りにたまった状態も、ダウン症の可能性があります。

また、ダウン症以外の合併症も考えられますので、首周りの膨らみは注意しておきましょう。

後頭部の膨らみ

ダウン症の人の特徴として、後頭部の膨らみがありますが、胎児の頃から頭部に膨らみがある可能性があります。

もちろん胎児の時点ではそこまで膨らみにくいのですが、後頭部の膨らみを数値化し、ダウン症の判断を行っています。

そのため、後頭部の膨らみが気になる場合は、お医者さんに聞いてみるのが一番です。

大きな頭部

頭に大きな膨らみがある場合、ダウン症の可能性が考えられます。

もちろん、後頭部の膨らみと同じように頭部の膨らみを数値化し、ダウン症の判断を行っています。

首・頭・後頭部が膨れている場合には、ダウン症の疑いがあると考えても良いでしょう。

心臓疾患

赤ちゃんをエコー写真で撮影するときには、心臓の動きも注意して確認しましょう。

もちろんお医者さんが付いているので、基本的に異常があれば教えてくれますが、特徴くらいは知っておいた方が良いです。

心臓の厚さはもちろんのこと、心臓の脈動や形によって、心臓疾患があるかを見ていきます。

エコー写真で心臓に白い穴が写っていれば、心臓に穴が開いている可能性が高いでしょう。

ダウン症はどうやって検査する?

ダウン症の主な検査は、以下の方法です。

  • 母体血清マーカーテスト
  • 羊水検査
  • 絨毛検査
  • 新出生前診断

母体血清マーカーテストは、ママさんの血液を取り出しホルモンやタンパク質から、染色体の異常を検査します。

費用が3万円程度ですので、ほかの検査に比べればお手頃。

羊水検査は、注射器で羊水を採取する検査で、羊水にいる胎児の細胞を吸い取るため、ダウン症かどうかが確実にわかります。

費用は10万円程度ですが、0.3%の確率で流産する可能性があります。

絨毛検査は、検査用の針を絨毛に刺して検査する方法です。

妊娠9週目から検査できるので、早期に対応できるのがメリットとなります。

しかし、費用が10~20万円程度なこと、流産の可能性があることがデメリットです。

新出生前診断は、ママの血液から赤ちゃんの染色体を調べる検査です。

母体血清マーカーテストと似ていますが、流産の可能性や母体への負担が減るのは魅力的。

しかし、自由診療となるので、費用が20万円程度掛かることがデメリットです。

ダウン症の可能性はエコー写真からわかる!

エコー写真ではダウン症かどうか100%判断できません。

しかし、ダウン症の可能性があるかは判断できます。

不安になる必要はありませんが、「もしかしたらそうなのかも」と心構えがしやすくなりますよね。

ダウン症の検査は精度が高いので、あまりにも不安になるようでしたら、一度検査を受けてみましょう。