引越しコラム column

着床すると体にどんな変化がでる?着床出血は?嘔吐やつわりはある?


妊娠に関わりの深い、着床(ちゃくしょう)

しかし、そのメカニズム、女性の体におこる変化は、自分ではなかなか判断がつかないものです。

この記事では、赤ちゃんの誕生する仕組みや、それに伴う症状などを書いていきます。

また、妊娠と間違えやすく危険な症状である、子宮外妊娠についてもご紹介します。

体の中でどんなことがおきているのか、この記事を通して知っていきましょう。

着床(ちゃくそう)とは

胚盤胞という形に成長した受精卵が、子宮内膜に根を下ろすことを着床といいます。着床すると、女性ホルモン(卵胞ホルモンのエストロゲン、黄体ホルモンのプロゲステロン)が分泌され、子宮内膜がベッドの様に柔らかく分厚くなります。

子宮に受精卵がたどり着くのは、排卵から7~10日後。その間も受精卵は細胞分裂を繰り返しながら子宮内へ移動。数日子宮腔内にいた後、子宮膜につき、ママさんの血管から栄養や酸素をもらいます。

しかし、受精卵は必ず着床できるわけではありません。

子宮に着床できない場合はもちろん妊娠できませんし、子宮外妊娠というものもあります。

子宮外妊娠については後述します。

受精のメカニズム

受精とは、精子が卵子(卵胞)にたどり着き結合することをいいます。射精された精子が、子宮口から子宮頚管、子宮腔から卵管へと進み、さらにその先の卵管膨大部で卵子と結合します。これを受精卵といいます。

この時、卵子の数は1つ、精子の数は数億。しかも卵子の寿命は1日しかありません。

また、精子も卵管膨大部にたどり着くまでに数を減らし、数億から200~60にまで数を減らします。

つまり約99%は死滅してしまうのです。

卵子も受精できるタイミングは24時間のうち6~8時間と短いです。その短い時間に殆ど死滅しながらも、卵子にたどり着いた精子。さらに卵子に結合できるのはその中でも1つだけです。

受精するというのは、まさに奇跡です。

妊娠周期の始まり

妊娠周期は最終月経の初日が妊娠0週0日になります。

着床した場合を妊娠が成立したといいますが、すでに日にちが経っているので、この時点で妊娠周期は3週目になります。

妊娠検査薬に反応するのは4週目からです。

4週目になるとhCG(human Chorionic Gonadotropin/ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が胎盤で作られます。

hCGは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌を促して、子宮内膜を上記の通り分厚くして流産になりにくくしてくれます。

基礎体温で着床がわかる?

妊娠が成立していると、基礎体温が高温期に入ります。基礎体温を付けている方は体温の変化で着床、妊娠の有無がわかります。

しかし、体温が高い期間が長く続いたとしても、妊娠しているとは限らないので注意しましょう。

着床した場合の症状(妊娠超初期)

着床すると、生理時感じることが多いものです。

生理と着床の見分けなどは難しいのですが、基礎体温や性交のタイミング、その他の症状から照らし合わせてみましょう。

1. 着床出血

50人に1人の割合で症状が、あらわれるのが「着床出血」です。

受精卵が着床する時に、絨毛が子宮内膜を傷つけることによって出血します。

出血量は少なく、痛みや自覚症状はほとんどの場合ありません。

オリモノに少しだけ血が混じってるので、生理と勘違いしてしまう場合があります。

2. 着床痛

着床する時期に痛みを感じる人もいるようです。軽く下腹部が痛くなるだけの場合がほとんどです。

激しい痛みを感じることはありませんが、ひどい痛みがある場合、別の原因があるので病院を受診しましょう。

生理の遅れ
着床したことにより生理が予定日にこない。これで妊娠に気づくこともあるかと思います。
しかし、着床出血があった場合軽い生理と勘違いしてしまうこともあります。注意しましょう。

3. オリモノの変化

着床時期に、オリモノに変化があらわれることもあります。
いつもより量が少なかったり多かったり、普段は透明なのに色がついていたり(白、黄色、茶色、ピンクなど)、粘り気があったり、サラサラと水っぽかったりなど様々です。

このような症状が出たら、妊娠検査薬を使ってみましょう。

4. 風邪に似た症状

基礎体温が上がるので風邪と似た症状を感じます。

だるさや熱っぽさが辛い場合は、安静にしましょう。

5. 胸の張り、痛み

生理前に感じるような、胸の張りや痛みを感じることがあります。

6. 下痢、吐き気

ホルモンバランスが変化するのに伴い、お腹を壊してしまい下痢になってしまう方もいます。

また、いわゆるつわりの症状もあります。ニオイに敏感になったり、食べ物の好みが変わったり、特定の食べ物しか受け付けなくなったり、自分のよだれが気持ち悪く感じたり、人によってさまざまな症状が出てくるでしょう。

7. 眠気が強くなる

十分に睡眠をとったはずでも、昼間眠気を強く感じる場合があります。

めまいに似た症状の場合があるので、気を付けてください。

8. トイレが近くなる

子宮が変化するのに伴い、隣接する膀胱が刺激されトイレが近くなります。

おしっこの頻度が多くなること自体は問題ありませんが、おしっこの時、痛みを感じるなら、膀胱炎の可能性があります。

注意してください。

9. 精神的に不安定になる

これも生理の時に感じる症状としてはよくありますが、憂鬱になったりイライラしたりします。

これは、自分だけではなくパートナーや周りの人も気づけるはずです。

妊活中の場合、タイミングなどがあっていたら「もしかして……?」と思う場面があるかもしれません。

着床時期に気を付けたいこと

着床時期は、妊娠できるかどうかの一番大切な時期です。

赤ちゃんを欲しい方は、色々なことに気を付けなければなりません。

してはいけないこと、したほうがいい事は何なのか見ていきましょう。

過度な運動は避ける

着床時期や妊娠中は、激しい運動はしないでください。

有酸素運動などは血行を良くするのでいいのですが、あまり激しくすると逆効果です。

ゆっくりとウォーキングなどをしましょう。

身体を冷やさない

妊娠中は身体を冷やしてはいけません。体が冷えると子宮も冷えてしまいます。子宮が冷えてしまうと着床しづらくなってしまいます。

真夏もクーラーで体を冷やしすぎない、冬は暖かい服装を心がけましょう。

飲酒、喫煙はしてはいけない

着床時期は、赤ちゃんの基礎の形を形成するのに大切な時期です。

タバコやお酒は赤ちゃんの体に悪影響です。着床時期だけでなく、妊娠中、授乳中も控えましょう。

葉酸を摂取する

妊娠中の女性は、葉酸を摂取した方が良いのはよく聞く話です。

なぜなら、葉酸を摂取することによって、赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」のリスクが軽減できるからです

神経管閉鎖障害とは、脳や脊髄などの神経管に異常が起きることです。無脳症などの先天性奇形が代表的なもの。

リスクを軽減できるというだけで完全に予防できるわけではありませんが、摂取はしておいた方がいいでしょう。

ストレスをためない

妊活している皆さんがそうですが、ストレスをためるのはよくないです。

赤ちゃんが欲しいと思い焦ることがあるかとは思いますが、どうか心を穏やかにしてください。

人によっては禁酒、禁煙がストレスに感じることもあるでしょう。

運動や旅行など、別のストレス解消法を見つけましょう。

子宮外妊娠

最後に、子宮外妊娠についてご紹介します。着床と深い関係があるので、妊娠を目指すのであれば知っておかなければいけません。

子宮外妊娠とは、通常は子宮に着床するはずの受精卵が、子宮内膜以外の所に着床することです。

発症の確率は妊娠数の1~2%程度ですが、とても深刻な症状です。

子宮外妊娠になると、赤ちゃんが育つことはありません。卵管流産になる場合もありますが、卵管破裂などになってしまうこともあるため、早期発見と治療が必要です。

子宮以外の場所に着床した場合も、通常通りの妊娠の兆候が見られます。また、初期段階で発見はできません。

妊娠の兆候があった場合、婦人科で子宮に胎嚢(たいのう)があるかどうか、しっかりと検査をしてもらいましょう。胎嚢があれば、正常な妊娠です。

まとめ

着床してからの体の変化や症状は、生理に似ていてなかなか妊娠と見分けがつかないかもしれません。

しかし、体温の変化や性交のタイミング、先にあげた症状などと見比べてみてください。

大切な期間でもあるので、パートナーの方もママさんの体をいたわってあげてくださいね。